おりこうになったジェフ君。
"我が家のTVボードは、私が独身だった頃、しかも、社会人になった最初の給料でステレオを買ったときに一緒についてきたAVボードと呼ばれていたものです。何と今ではすっかり消え果てしまったカセットテープ用の収納や、レコード盤用の仕切りがついた、古い古いものです。色だって、時代を感じさせる”黒”なわけです。その後何度も何度も引越しを繰り返したのですが、このAVボードは、私のメイン家具として、ずっとTVを乗せ続けて参りました。結婚して、だんなさんと暮らし始めても、やっぱりTVを乗っけたり、季節の飾り物などを乗っけたり、相変わらず我が家のメイン家具として、その使命を全うし続けておったわけです。友人に、「まだこの家具使ってんの?もういい加減捨てれば?」と言われても、「どこへ引っ越しても、これがあるから全部おんなじ部屋に見えるじゃん!」などと言われても、この家具はずっとずっと我が家のメインの場所にでん!と鎮座ましましていたのです。だって便利なんだもん! 我が家のAVボード。ところが、ですね。そんな我が家に新しい家族がやって来たのですね。こいつは、それまでの我が家の暮らしを一変させてしまいました。それまでの我が家のモットーは、「使えるものは使えなくなるまで使う!」といういたってシンプルなものでありました。ところが、ですね。この野郎は、「使えるものなのに、使えなくしてしまう!!」名人だったわけです。絨毯、マガジンラック、爪きり、ミニカー、座布団、ゴミバコ、こやつの牙の届く範囲のものはそれこそ全部、もう、例外なんて一つも認めない、そこの人、反対意見なんて言ってもムダですよ、はい、会場全員一致、文句ないですよね?いいですね?(←椎名誠さん風)という勢いで、徹底して全部!使えるものを使えなくしてきたのですね。そして、この長年愛用してきたTVボードです。これは、プッシュ式のガラスで扉を開閉するようになっております。ちょいと押して、そしてぽん!とはじかれて開く形ですね。このガラス扉の中には、ビデオの生テープやら、数々の日用品、ちょっとしたドライバーセット、雑誌類、などなど、日々の暮らしの必需品が入っておりました。ジェフ君にはこの開閉のしくみはわかっておりません。AVボードはちょっとかじられはしたものの、「噛むと困るところにしゅっとひと吹き!安心のりんご抽出液!苦いスプレー!」に守られて、無事に過ごしておりました。昨日までは。そういうことなんです。やらかしおったんです。恐らく、ボールを追っかけて遊んでいるうちに、扉にぶつかったのでしょう。そして、押してはじくだけ!の簡単な開閉システムであるこの扉は、持ち主の迷惑もかえりみず、あっけなく開いてしまったのでしょう。そこは宝の山でした。いつもは、「触っちゃダメ!」と言われているオモシロソウなものがところ狭しと並んでいるのです。毎日遊んでいるボールなんてあっという間に忘れ去られたに違いありません。そんな訳で、我々がお出かけをしている間、ジェフ君は心ゆくまで楽しく遊んだのでした。 こら~~~~~~~~~~!!!そしてそして・・・・。この悲劇は終わらなかったのですね。何とジェフ君は、この開閉システムを見破ってしまっていたのです。散らかったものを片付けて、そして扉を閉めた後、ジェフ君はおもむろにそこへ近寄って、前足でぴん!と押すではありませんか。そして扉は、「押してくださるなら相手がどなたでも開いてしまいます。」とばかりにぽこーん!と開いてしまうではありませんか!何でそういうことは一度で覚えるんだああああああ!!あああ・・・・・まだ使えるのに・・・・。ぜんっぜん問題なく使えるのに・・・・。結局,日曜日、引出し式の新しいAVボードを買いに行くことになりました(T0T)ジェフ君、おりこうになったね~~~・・・。また一つ、使えるものが使えなくなったよ・・・・・。