山への情熱 音楽への愛

2008/10/19(日)18:56

シャガールを観に川村美術館へ

美術(98)

今日は訳も無く朝からブルーになってしまった。ウォーキングもジョギングもヨガもせずじっと家に潜んで耐えていた。しかしこのままではますますブルーエンジェルになると思い、好きなシャガールでも観て気分転換しようと決心して佐倉の川村記念美術館に出かけた。    川村記念美術館エントランス           フランク ステラ「リュネヴィル」  エントランス右手あった!!第一展示室にシャガールの大作「ダビデ王の夢」と「赤い太陽」を見つけた。「ダビデ王の夢」の題材はダビデ王とキリストの誕生にまつわるものらしい。私はそれにも関心はあるが、それよりこの絵全体の色彩と雰囲気が好きなのである。  マルク・シャガール ダビデ王の夢 1966年 油彩 カンヴァス207.0×275.0cmシャガールお決まりのバイオリン、チェロ、たて笛、ロバ、魚、恋人たち、殆どは衣服をまとわない人間およそ50人くらいが描かれている。右側に冠を頂いたダビデ王、中央に幼子キリストを抱いたマリアが見える。描かれているものが確かに存在しているというより何となく空間に浮かんで漂っている。赤、黄、紫と灰色の色調が主で、遠くから見るとマリアや人のいる中央部分が円形になっていて周辺の紫や赤の色濃い部分と色相が違うような気がする。その部分が夢の部分なのだろうか?この作品の前にたたずんで長い間じーと観ていた。特別な感情は浮かんでこないのだが、ここにいてこの絵を観ていたかった。これを見ていると体の内部が融解してくるような感覚になる。隣にある「赤い太陽」も似たような色彩と画材なのだが、こちらは物と物の間がクリアに描かれていて、この絵とは異なる意思や構成を感じる。40分ほどいて移動した。もう誰もいなかった。シャガール以外にもフジタ、レンブラント、ルノワール、ピカソなど好きな作品がけっこうあったので存分に時間をかけて観た。ブールデルとマイヨールの健康な女性の裸像も魅力的だった。触ってみたかったが人がいたので躊躇した。しかしこの美術館の特色はそのモダンアートの豊富さだろう。今回は「モーリスルイス~秘密の色層~」が特設展示されていた。でも私はモーリス ルイスの大柄な作品には魅力を感じなかったのでフランク ステラの方をゆっくり観た。  佐藤忠良 「緑」 インフォメーション右手    清水九兵衛 「朱甲面」  エントランス左手美術館の外は湖に白鳥が泳ぎ、ひろびろとした自然の中に散策路が広がっていた。散策路の小道に足を向けて一人いやいや歩くようにゆっくり歩いた。園芸種ではない自然の花がたくさんあって、いつの間にか心が少しほどけていた。 

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る