ハニワと紅梅
2月6日木曜日。無料部屋でシビアな経験をした翌日、無事退院できた。ドクターは風呂も洗顔もシャンプーもオーケーと告げたが、まぶたは縫われたままでお岩さんのようにハリハリに腫れている。とてもじゃないが怖くて目の周りを触る気にはなれない。何もする気になれないまま家の中でダラダラ過ごして今日まで3日が過ぎた。今日はこの冬一番の冷え込みで朝からまるで冷蔵庫の中にいるよう。炬燵の中に足を入れても足が冷たい。午後になってやっとこんなことしてたら動けなくなるという危機感に襲われて散歩に出かけた。いつもの藤崎方面ではなく鷺沼古墳を訪ねてみた。寒々とした公園には誰もいず、白い埴輪が木陰で寂しそうに佇んでいる。 この防人の埴輪はいつ見ても寂しそうで心に残る。東国から連れてこられた農民なのだろうか。一回りして道沿いの住宅の塀に紅梅が色濃く咲いているのを見つけた。美しく力強い。ちょっと元気が出てきて更に進むともっと大きな枝に沢山さいているのを見つけた。色が少し薄いがほぼ満開で青空に映えて素敵だ。梅の季節なのだ。綺麗な紅梅が沈みがちだった私の心に灯をつけたくれた。元気ださなきゃ。孫の葵ちゃんだって勉強に吹奏楽にあんなに頑張っている。婆ばも頑張ろう。