DECADANCEDECΛDΛNCE煙を吸って、煙を吐いて。 煙は、澱んだ空をゆっくりと駆け昇る。 僕の心とは裏腹に、 躯は煙を追い駆ける事を 何故、知っている。 知らない事を知ろうとして、 焦って駆けて、 総てを知らずに通り過ぎた。 あの日に戻りたい。 無邪気な戦士、僕の心。 いつか、貴方の温もりを思い出して 歩く事を思い出すでしょうか。 素直になる事を思い出せたら、 ゆっくり、歩けるのですか。 無邪気な狂気、僕の心。 いつか、貴方の心を疵付けては おののいて。 でも、貴方はそのまま。 僕一人、幸せになるのでしょう。 それは、偽善だと気付かずに…。 無垢なる日々よ、空の奥。 聞こえてくるのは風と樹と、空と海。 詩<ウタ>でさえも、郷愁に揺られ 意味を無くして哭く。 もう、何も無いのだ。 僕も、居ないから只、哭く。 空の唄、海の叫び。 水平線の向こうから聞こえてきた、あの日。 僕は此処に居た。 何も聞こえない、今。 まだ、僕は此処に居る。 安住を求めた訳じゃなく、 只、抜け出す術を知らないだけ。 無邪気な戦士、 無邪気な狂気、 無邪気な罪、 僕の、心。 |