難題をやりこなす
子供の頃からなぜか難しいこと、面倒なことばかりを選んでばかりいた。多分、自薦しなくてもなったであろうクラス委員に立候補したり、遊ぶ時間を削ってまで泳いでいたり(その頃はそれが当然だと思っていた)、ピアノの発表会では示されたほうの難しそうな曲を選び、聖歌隊では声の上限ギリギリのソプラノに入った。受験で使う社会科は高校2年の時に履修するべきだったし、大学の第一外国語は英語ではなくスペイン語にした。これもまた挑戦の一つである、100人強の集まりの会長を引き受けたときから、避けたいと思っていたイベントがあった。それは新年会。前会長たちが苦労していたのを見ていただけに、なるべくならやりたくないと思っていた。最初の半年はどうやって逃げようかだけを考えていたが、ふと「総会と冠婚葬祭こそ会長がするべき仕事」と気付き、覚悟を決めた。すると不思議なことにあちこちから助言や助っ人が現れて、ゆっくりと動き始めた。その動きに拍車をかけたのが、小さな成功体験。一人では捌ききれない仕事量を目の前にして、私が取った方法はとにかく人に振る事。よく上司は任せた仕事に口を出してはいけないといわれるが、その意味がよくわかった。実際、その時は自分で物理的にできない事ばかりをお願いしていたので、口も手も出す暇がないうちに、仕上がっていたというのが本当のところ。でもそのおかげでアメリカの宅配会社のキャッチコピーでもある「Consider it is done(終わったとみなす)」するほど信頼することを覚えた。なので、新年会は有志のヘルパーさんたちに「こうやって欲しい」という方向性と、その人に何を期待しているかを伝えて、あとは自分のやるべき事に没頭した。言葉が足りなかったりしてきちんと伝え切れていなかった所はやっぱり詰めが甘く、イマイチの結果で終わったが、信頼して任せたことによって、当初自分の頭の中で考えていた以上の結果がでた分野も多い。頼んだ仕事がうまく行くかどうかを賭けに例えたら、事前の打ち合わせが掛け金。信頼度はオッズ。信頼して任せれば任せるほど、結果という賞金は殖える。前の職場で学べなかった「信頼して任せる」ということがやっと理解できた。難題は、やっぱり挑戦した方がいいらしい。お手数をかけて大変申し訳ありませんが、コメント・感想は目次ブログでお受けすることになりました。ご理解ご協力いただければ幸いです。