テーマ:博物館、美術館(16)
カテゴリ:偏食の美術・博物館
テート・モダンにRothko展を見に行った
ついでに入った Cildo Meireles(シルド・メアレスと読むのだろうか?)展。 期待していなかったからなのか、 オブジェクトが多かったので比較的わかりやすかったからか、 感性があったのだろうか (だとしたら彼は血中パンク濃度高めだ) すごく気に入った。 1948年リオデジャネイロ生まれ。 ブラジル社会や政治のもたらす抑圧に対抗するテーマで 作品の多くは大型、中には見る者との交流を促すものもある。 だから面白かったのかも。 1987年の「ミッション(大聖堂の作り方)」は 床にコイン、天井に人骨が。 ラジオを埋め込んだ天井まである巨大な塔は「バベル2001」。 日本製のラジカセが多くてニヤリ。 (写真はここから) 「Fonts」という作品も面白かった。 真っ白な部屋に何の変哲もない白い丸い時計が 壁が見えないほどかけてあり、 それらはてんでばらばらの時間を示している。 床には数字が散らばり、 天井からは小学校で使ったような折り曲げ式の定規が 何十本もぶら下がっている。 それが髪に引っかかるのには閉口したが、 それを差し引いても面白かった。 この展示は手前の部屋に小さな作品を集めていて、 奥に大きな作品を持ってきていた。 小さな作品も面白かったので、そこで帰ろうかと思ったが、 奥の部屋の真ん中にあったこの作品を見て、 ふらふらと引き寄せられてしまった。 それが「Through 1983-9」。 壊れたガラスの上を歩く。 ここでは生きた魚もアートだ。 もう一つ面白かったのが「Red Shift」という「赤の部屋」。 赤が好きな女の子のワンルームの部屋を覗いたらこうなんだろうな、と。 部屋の中は家具、じゅうたん、洋服、アクセサリーなど全部赤。 これがまた芸が細かくて、PCのスクリーンセーバーも 赤が主体の映像だし、冷蔵庫を開けると その中に入っているものも全て赤い。 イチゴ、ざくろ、ジュース、プラスチックの入れ物も赤。 徹底している。 流れ出した赤いペンキに誘われて入っていくと隣の部屋には・・・ ネタバレになるので言わない! もし、ブラジルの美術館がこれを常設しているのなら、 これと「Through」を見るためだけにブラジルに行ってもいい。 現代美術の微妙なところは、 自分が気に入った(もしくは気に入らない)作品について 熱く語れば語るほど、普段は隠しているものが露になる。 たとえば口の中を見られるような恥ずかしさ、 といえばわかってもらえるだろうか。 なので、どう感じたかはあえて言わないが、とにかく、楽しかった。 お手数をおかけしますが、コメント・感想は目次ブログにお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/02/13 02:33:00 AM
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