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テーマ:小学生ママの日記(28703)
カテゴリ:長男のこと
泣いても笑っても、
今日が学校全体のスペリング ビーのファイナル。 このファイナルに小学3年の長男の出場が決定したのが 12月半ば。 それから、今日まで、わずか1ヶ月半。 (クリスマスだ、冬休みだ、お正月だーと 気を抜くと、30日あるかないかの常態。) 覚えなくてはいけない単語は約800個にものぼる。 このわずかな期間、そして今日まで、 色々な涙を流してきた。 限られたほんの少ししか無い時間内で、 出来る限りを尽くしたい。 出来ることなら、完璧にしたい。 そう焦るのは母親の私。 それに対して、8歳の長男は、 勉強が嫌いでもない。 出場することも、喜んではいる。 そして、今回も良い成績を収めたいと思っている。 が、やはり、もっと遊びたいし 母親(私)ほど焦る訳でもなければ、 真剣でもない。 そんな私達、今まで一緒に勉強してきたが、 何度長男は涙を流したことだろう。 いや、正確には、 「何度私は長男を泣かしたことだろう。」 となるべきだ。 「何で、そんなスペルするの? そんな風に言ってないでしょー?! ほらっ!”A”の音でしょ! どこが”O”なの?!」 「単語を切る所がおかしいんだよ! どうしてそういう切り方するの? だから上達しないんだよ!」 言ってはいけないこととは百も承知。 なのに、ふと気付くと、 平気で口から出てしまっている。 一旦出てしまったら、どんどん出てくる 子供の心を傷つけ、やる気を失くさせる以外の 何者でもない発言の数々。 映画とかで、こういうシーン、良く見る。 見ている時は、 「何だっ、このババァ!! 全然子供の気持ち、わかってないじゃーん!」 と、ババァに腹を立てるのに、 今じゃ何だい、 自分がそのババァと同じ事してるじゃん。 すると、もちろん、いじけて何も言わなくなる長男。 勉強云々に腹が立つよりも、今度は 何も言わないことに腹が立ってくる。 「あーじゃー、もう、辞めよう! 時間の無駄だっ!!」 と、参考書を長男に向かって投げ捨てる。 「あーーーーーん!!」 長男のネジが取れたように 止まらない大泣きが始まる。 こんなクソババァ(私)でも、 とりあえず葛藤はある。 「ダメだよ、私。何してるの?」 「こんなスペリング、どうでもいいことでしょう。 元気で幸せでいれることの方が比べ物にならないほど 大切なことなのに。 そういう感謝の気持ちを忘れちゃいけないのに、、、。」 「こんなスペリング如きで、子供の心を傷つけて、、、。 一体何のため??」 「あー、謝らなきゃ。いやー、でも、時間がないんだよ! イライラするなぁ、、、もう。 もっとパッパと進もうよー!」 「うー、しょうがない。じゃぁ、謝る、、、か、、、。」 深呼吸を百万回ついた感じ。 泣き叫ぶ長男の後ろに回り、 肩から抱きしめる。 「ご、ごめんね。 ママ、気持ちばっかり焦っちゃって、 あなたにプレッシャー掛けすぎたね。 期待しすぎちゃってるんだよね。 ごめんね、、、。」 と、言いながら、今まで張っていた何かが弾けたような 気持ちになって、こっちまで泣けてくる。 「よし、今度からは、もっとリラックスして 勉強しなきゃ!」 そして、これは繰り返される。 勉強する度に私はイライラし、 長男は泣いた。 31日の昨日、同じく息子さんが出場するお母さんと 会って、「どう?スペリング?」と言う話になった。 私は、 「これに気を取られて、最近の私は ”悪い母親”だわ。」 と、話し出し、涙が出てきてしまった。 そしてやってきた今日。 ファイナル当日。 3年生から5年生まで、36人が競う。 優勝者1名は、この後の地区大会へと進む。 開幕は夕方6時半。 学校が終わってから、遊びも入れながら、 ちょくちょくと最終スペリングの勉強を5時までする。 当日にやる気を失くされて、泣かれてしまっては困るので お手柔らかにしているつもり。 勉強しながら、私はドキドキ。 変な話、勉強すればするほど、焦ってくる。 きっと、 「これだけしたのに、運悪く、 第1ラウンドでしくじったら、、、。」 と思うからなのだろう。 6時になった。 家族みんな揃って家を出た。 会場である、目の前の学校に着く。 たくさんの父兄さん方とあいさつを交わす。 そんなことをしていたら、 また、泣けてきてしまった。 「よく、ここまで来た!がんばったんだよね!!」 と言う気持ちで一杯になって溢れた涙。 まだ、何も始まってもいないのに、 もちろん泣いているのは私だけ。 恥ずかしいが止まらない。 そんな中、始まった ファイナル戦。 どんどん どんどん 緊張してくる私とは逆に、 落ち着いてしっかりしている長男を見るだけで またもや泣けてくる。 長男の番は36人中22番目。 彼よりも先の長男のお友達A君の番。 A君が、堂々とスペルすると 「正解です!」の声。 「あー!良かったねぇ!!」 と、心から嬉しくなって拍手する私。 見ると、長男も拍手して、友人の成功を喜んでいる。 そして続く他のお友達の成功。 その度に、私も長男も拍手をする。 そして迎えた長男の番。 緊張!!!!!! 息を呑み、神様にお祈りする私。 長男は堂々としっかり、スペルする。 「正解です!」 あーーーー!! 隣にいる旦那と何十年振りかに手を握り合う。 もちろん、目には涙を一杯溜めて、、、。 こうして続いたラウンド。 4回か5回は回っただろうか? 気付くと、残っているのは長男を含めて5人。 お友達も1人を抜かしてみんな落ちてしまった。 そこに来て、私の中にも余裕が出てきたのか、 テーブルの上に置かれたトロフィーに目がいった。 4本ある。 上位4位までが貰えるのだろう。 出来ればトロフィーが欲しいと思うし、 長男はその資格さえ十分ある、と確信 はするものの、どう転ぶか解らない。 すると一人が、間違えた。 その瞬間、上位4人は確定になった。 そしてそこには、長男が入っている。 「ここまで来れたんだから、素晴らしいことだ!」 と、緊張もやや解れて来た。 「あとは、このまま全力を尽くすのみ、 どうなってもいい。」 と思えてきた。 そして迎えた、長男のまたの番。 出題は「ブゥドゥワー」。 (カタカナじゃ、とてもじゃないけど 正確な発音は表わせないけど、、、。) 初めて長男に不安の影が見える。 「不正解です。」 その声と同時に、 私は両手を大きく広げて観客席に戻ってくる 長男を心から祝福して迎えた。 (ちなみに、正解は boudoir。 語源はフランス語で、 意味は”婦人の私室”だそうです。) 残ったのは3人。 その中の1人は長男と同じクラスのK君。 彼には確かな実力がある。 優勝も期待された。 でも、ここまで来ると、皆が皆を応援している。 みんな、がんばったんだ! みんなが優勝者だ! と言う気持ちになってくる。 残念だが、K君は3位に終わった。 が、彼への拍手は まるで優勝者を称えるもの そのものであった。 競技が終わった。 みんな一斉に立ち上がり、 出場者全員に大きな拍手。 そして、上位4名への表彰式で トロフィーが与えられた。 そう、ここでも大粒の涙が流れた。 スペリング ビーを巡って、 色々なドラマがあったと思う。 数々の違う意味を持つ涙が 我が家以外の家庭にも見られただろう。 これもこれで、良いことなんだと思う。 長男、よくがんばったね!! マミーもダディーも、みんなが誇りに思ってます! そして、出場したみんなも、よくがんばったね!! おめでとう! 右から1位、2位、3位、そして長男(4位)。 校長先生と一緒に。 涙もろいクソババァと、そのかわいい息子達。 父兄と一緒に。 "proud teacher"(長男を誇りに思う担任の先生)と一緒に。 先生、とっても喜んでいました! 彼女のこんな笑顔、見たことあったかなぁ?? 見事3位を飾ったクラスメイトのK君と一緒に。 みんな、おめでとう!! がんばったねー!! とりあえず これで、 暫くはスペリング勘弁かな?!(私はね。) 長男は、 「楽しかったー!またやりたい!!」 と言ってますが、、、。 (また泣かされたいんかいっ?!?!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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