2009/04/24(金)22:34
「自分の人生は、自分で生きるしかない」(石井大地)
『勉強する理由』(石井大地・ディスカヴァー・トゥエンティワン)
現役東大生が書いた本。
「いったい、何のために勉強するんだろう?」という疑問に答えられますか?
帯のこのフレーズに思わず衝動買い。
この本を読めばこの答えが分かるのかと思って。
40数年生きてきた私には、
この問いに明確に答える自信はまだないからだ。
私自身はあまり深く物事を考えるタチではなかったのか、
とりあえず今いる状況(高校生なら高校という場で)の中で
楽に生きていくための処世術として勉強をしていたようなところがある。
もちろん好きな科目、古文や世界史や化学は
習うことそのものが楽しかったし、
自分でする勉強も楽しかった。
大嫌いな数学や物理などは、天敵みたいなものだったけれど
文系に進めば最低限の授業を受けるだけですんだ。
世間と摩擦を起こさない程度に勉強する術は
誰に教えられたわけでもないが、身に付いていた。
ところが息子はとにかく、納得しないと前へ進めないタチ。
要領も悪く、私から見るともどかしくて仕方がなかった。
特に中学、高校と「勉強は何のためにするのか」というような質問を
始終私に投げかけてきた。
幼い時から、対等の人間として話をするようにしてきたのが
良かったのか悪かったのか。
適当な言い逃れでは許してくれなかった息子。
こんな話題で1時間や2時間はザラに話し込んだ。
で、結局私には息子を納得させることができなかったわけだ。
それで成績も芳しくないまま就職することに。
私が明確な答えを出せていれば、
息子は今頃大学生だったかもしれない。
可能性をつぶしてしまったのではないか、といまだ迷う日々。
『タラは魚屋、レバは肉屋』
昔読んだ田辺聖子さんの本の中の台詞(だったと思う)。
仮定の話はムダだって分かってるんだけどね。
読み終わって心に引っかかったフレーズがタイトルのもの。
結局これがこの本の結論なのか?
それとも、もっと大事なこと書いてたっけ?
もう一回読み返してみようか。