息子のこと[妊娠からお誕生まで]長女を出産したのが、25歳のとき。 2年後に私は、流産した。車と電車を使って、1時間半の通勤をしていたのが悪かったのかどうかは分からないが。。。 4ヶ月目くらいだったかしら。不正出血が気になり受診して、超音波をあてて見たら、心拍が弱っていると言われた。様子を見ようということで、そのまま帰宅させられ、翌日受診したら、 『あ、・・・死んでる』と一言言われた。 医者の言葉か!!と憤慨したが、自然の摂理だからしょうがないと諦めた。夫に告げたが、実感として分からなかったようだ。そりゃそうだろう。影も形もないものが、無くなってもね。 でも、女の私は、違う。ショックだった。 もともと、婦人科系が弱いので、2人目は無理かなぁ~~って思っていた。 生理も不順だったし。そして、翌年、生理不順が気になり、別の病院を受診した。隣のK市立病院だ。野口英世みたいな風貌の背の低い先生だった。 「おめでとうございます。妊娠していますよ。」と言われた。 ??? 生理不順で受診したのに、妊娠していたとは! あまりに突然だったので、びっくりした。 で、変な事を先生に聞いて、叱られた。 市立病院の診療時間は、午前中のみ。それは知ってはいたのだが、 「あのぉ。仕事があるので、午後の診療を希望したいのですが。この病院には特別午後診てもらえる時間帯はあるのですか?」と。 カルテの保険証をみて、私の職業は先生には分かっている。 「君ねぇ、これだから、学校の先生って困るんだよ。他人様の子どもと自分の子どもとどっちが大事なんだ!!仕事を休んで来ればいいんだ!(怒)」 ちょっと、泣きたくなってしまったのを今でも覚えている。 当時、学校の現場には女性が少なく、産休を取るのも気を遣っていた。 だから、月に1度の検診をしっかり受けられるか?妊娠の喜びよりも、その方が心配だった。 今思うと、とんでもないことを悩んでいたのよね。馬鹿みたいでしょう。 実は、もう一つ、エピソードが。 実家に妊娠を知らせたら、実家の実の妹もおめでただとか。 そして、なんと、 予定日が一緒だったぁ!!(笑)姉妹で同時に妊娠して予定日が同じだなんて、ちょっと、おかしかった。 ま、そういう訳で、出産は実家に帰れなくなったが、それでも実際には私の方が5日早く生まれてしまった。 妊娠は結構順調だった。 職場も自宅から車で20分の所に替わっていたし。 職場の雰囲気もとてもよかった。 ただ、産休に入る2週間くらい前は、辛かったわ。 カレンダーに○をつけて、産休に入る日を指折り数えていたっけ(苦笑) 入ったとたん、毎日ごろごろ寝てばかりいた。 おかげで、予定日になっても生まれてこなかった。 毎日牛のように寝ていたもんだから、子宮の中の赤ちゃんも、きっと居心地が良くて外に出たくなかったのかもしれない。 主治医は、お産が上手だというドクターだったのだが、それでも当日は不安だった。でも、娘のお産の時と違って、産む瞬間は楽だった。 笑気ガスのようなものをすわせてくれて、痛みを緩和してくれるのだ。 先生曰く「僕は、人が苦しむのを見ているのはあまり好きじゃあないんだよ。」 なるほど。 ドクターや看護士さんが言うには、「軽いお産」だとか。でも、私にしてみれば、やはり、25で産んだときと比べ体力の低下が目立ち、ちょっと辛かった。いきむのを途中で止めたいくらいだったもの。 生まれたばかりの息子は、とても元気が良かった。 ドクターも、 「おお。この子は元気だなぁ。おっぱい吸わせてみようか。」と言った。 産湯に浸かるか浸からないうちに、お乳を吸わせる??でも、これが、吸い付いたんだよね。 食い意地が張っていたのか、なんなのか、私はとても驚いた。 生まれたてなのにね(笑) 男か女か分かったのは、出産のだいぶ前だった。 夫に話したら、「そうか」と嬉しそうだった。 でも、私は本当は女の子が欲しかった。 だって、子どもは2人しか産めないと思っていたし、そしたら、大きくなって女同士の姉妹の方がいいにきまっているもの。 「じじ」の喜び方も、かなりのものだった。 田舎では、やっぱり、男の子が生まれるとほっとするらしい。 私は、健康でありさえすれば、どちらでも全然かまわないけどね。 ま、こんな風にして、息子は家族に望まれてこの世に生まれてきたのだった。 ジャンル別一覧
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