親子の趣味「親子の趣味」 お母さんがお父さんと離婚してから私達はおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に暮らす事になった。 母子家庭になってもおじいちゃんが社長を努めていた事もあって金銭面では不自由してなかった。 でも、お母さんは親の助けはいらないと言って仕事にのめりこむ様になった。お母さんとも会話は減ったし、私と妹も特に何もする事が無かったので学校から帰れば家にいる事が多かった。それを気にしてか、お母さんは私と妹を地域の吹奏楽の楽団に入団させた。 何故かおばあちゃんが私と妹にフルートとクラリネットを買ってきてくれたので私がフルート、妹がクラリネットをもらって、毎週土曜日の2時間は楽団で楽器を吹く事になった… その半年後、同じ団の中で中学生以上の方と保護者の方の特別団員というのが設けられ、団は小学校4年生から6年生という枠組みに縛られなくなった。 その制度が設けられてから1年程が経って、お母さんも2人と一緒に音楽をやると言いだした… 私達は特に断る理由も無かったし、練習後に一緒に帰ってお母さんとお茶する時間が何より楽しかった。 この頃、1年生に上がった弟が同じ学校の敷地内で剣道をしていたので毎週土曜日は親子の趣味の日となった… で、お母さんはそれから4年程、クラリネットを妹と競争しながら練習していました。その後、私は団を中1で卒業してから上の団に進み、楽器こそ違うものの今でも吹奏楽は続けています。 あの頃、親子で同じ趣味があったから親子の会話が増えた気がします。 |