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ニューヨークから帰ってきて、(しかも帰りの飛行機も、「また」2時間半遅れたのであった。汗)バタバタしながらも私の心は浮き足立っていた。
なぜなら。。。。 熱狂アバランチファン、ねぐせ君とじゅんぞうさんが日本からデンバーにたったの4泊5日ではあるが「帰省」されるからであった。今回は私が強引に我が家でお泊りするように要請したこともあったのでワクワクしながら飛行場までお迎えに行った。ねぐせ君たちの飛行機は私達がニューヨークへ行った時の飛行機とはちがい、ほぼ時間通り、ぴったりやって来られた。荷物を取りに行っている間、私は「疲れたでしょう?帰ってシャワーでも浴びてゆっくりされます?」と聞いてみた。じゅんぞうさんは「それでもいいですけど。。。。」と言いながらチラっとねぐせ君の顔を伺った。ねぐせ君は静かに、何か考えられているかのように落ち着いて、だが、はっきり言った。「アバランチのメディアガイドはもう売り出されているのかな~?」私は呆気にとられて彼の顔をマジマジと見つめてしまった。20時間の飛行の後、彼は早速にでもアバランチのアリーナ、ダウンタウンにある、ペプシセンターのアバランチグッズ販売店へ行きたい、と言うのだ。約1年ぶりの帰省で私は彼らのパワーをすっかり忘れていたようだ。ねぐせ君は「メディアガイドがあると~明日の練習行った時に新加入のプレイヤー達からもサインもらいやすいし~」、みたいなことをブツブツ言っていたのを私は聞き逃さなかった。そういえば、そうだ。(そこで何の問題もなく納得する私も私なのだが。汗)新しいシーズン、しかもサラリーキャップのせいで私達が馴染んでいたたくさんの選手達はちがうチームにトレードされてしまい(ああ。。。ブレイク様、タンゲイちゃん、ハイノ君。。。)新しく加入した選手の顔や名前をろくに把握できずにいる時、このメディアガイドなるものがあればとても心強いのである。それは毎年シーズンが始まると選手(各選手の写真、身長体重、生まれ故郷、NHLキャリア歴、記録、以前いたチームの名前、などなど)、コーチ、オーナーと、アバランチを紹介をしているいわゆる子雑誌といったところか。それを持っているとなぜ心強いか、というと、例えば練習の終わった後、サインをもらおうと待つことにする、ファンはさすがに私達だけではなくだいたいは20人くらい(平日で)暑さに負けず、風にも負けず、雪にもまけず、雨にも負けず、ジッと我慢の待つ子になって駐車場で待つ。で、特に新加入の選手やルーキーの選手なんかはベテランの選手達などからも「行け、行け」と言われているのであろう、ちょびっと照れたような、慣れない笑顔を作ってはファンにサービスをするため、この駐車場に出てきてくれるのである。その時、なのである。このメディアガイドなるものが大活躍するのは。ズラ~と並んだファンの群れにまぎれ、あんまり見覚えのない選手にサインをお願いするのは少し大変だ。だが、たいていの場合、もっと度胸のある(?)子供たちが「ね、あなたの背番号は何番なの?」と大声で選手達に聞いてくれるのである。(大好きなアービーなんか、まだルーキーだった頃、「君は誰だい?」とぶしつけにも、しかも大の大人が聞いていたと言う。失礼な。。。汗。それでもにっこり微笑んで自己紹介しながらみんなにサインしていたアービーは、やっぱり天然かかっている、とじゅんぞうさんは笑うのだった。)さてさて、その、子供達が聞いた背番号を聞き逃してはいけない。背番号を聞いた瞬間からメディアガイドを必死にめくってその番号を見つけ出し、選手の名前も顔も一致させることができ、間一髪、といったところで彼らを目の前にして「は~い、ミスター○○」と挨拶が出来て「サインと、写真も一緒にとってもらえますか?」と聞き出す事に成功できるのである。しかも、それぞれに、ペン、メディアガイド、カメラ、その他もろもろを所持しているものだから、この作業はマルチタスクが可能な人でしか難しいかもしれない。(本当か?) そんなわけだからねぐせ君は明日の練習見学に備えて、メディアガイドを取得したかったのだった。時間はもう4時辺り、日曜日ときている。お店が開いているか確かめようにも留守電のオートメッセージ、開いてるかもしれない、閉まっているかもしれない。それならば実際行ってみて確認するほうが納得できる、ということではるばる日本からやってきたこのお二人はスーツケースをひっさげたまま(ま、車の中に入れてはあったが。)ペプシセンターのグッズ販売店へと直行する事にした。残念ながら、あいにくグッズ販売店は閉まっていたのでしぶしぶ(?)あきらめて、明日の朝、練習前にまた寄ってメディアガイドを入手して練習場へと直行することを決め、とりあえず軽く何か食べていこう、ということになった。 入った店は私の大好きなお店「Jax」、そこで生牡蠣を何種類か、殻つきのエビ(ピールアンドイートという。)を頼み、ワインで乾杯した。私達の話はもちろんホッケーの話で終わることなく弾み、楽しくひと時を過ごした。ふと外を見渡すと、もう薄暗くなっていた。私はミドリの散歩が気にかかり始め、みんなを促し家路へと向かった。じゅんぞうさんもねぐせ君も大の動物好きで過去に我が家に来られた時、人間恐怖症だったミドリが唯一安心して寄っていくことができたのも彼らだったのだ。じゅんぞうさんもねぐせ君も私がミドリの散歩を気にしていることがわかるやいなや、早速「お散歩モード」に切り替わって下さった。それにしても、何度考えても不思議なのだが、日本からはるばる20時間の飛行機でデンバーへ到着即効ペプシセンター、はたまた家人に同調して犬の散歩に行く、というこの旅行の仕方がおかしくてたまらない。でも私はこういった旅行客のほうが大好きだ。確かに有名な博物館や跡などを訪ねるのも有意義な旅行だが、あれもこれも、と欲張りになっているうちにせっかく「休暇」で「遊び」に来た未知の国の本当の「らしさ」を味わえずにかえってグッタリしてしまっている旅行者をよく見かける中、じゅんぞうさん達のように「アバランチの試合と、練習と、ペプシセンターさえ行けたら後は自由行動」という本当に自分達が見たいものだけを厳選してからコロラドという土地に馴染んでくださる方々は(地元民が知らなかったことまで知っていたりするので油断ならないが。汗)「あぁ、深呼吸できる旅行だな。」と思わせてくれて頼もしい。 そんなわけで、ダウンタウンから約40分くらいの我が家へと車を飛ばし、ようやく家に着いた時はもうすっかり日も暮れてしまっていた。私は「残念だけど、今日はもう、暗くなっちゃったし、お散歩は明日にでもしようか?」と言うと、じゅんぞうさんもねぐせ君もニコニコしながら「いやいや、だからこそとっておきのがあるんですよ~」とスーツケースを開け、ごそごそしたかと思ったら「あった、あった、はい、これ、ミドリちゃんに。」と差し出してきた。私は大笑いしてしまった。と、いうのもその中身がミドリ用の名前と電話番号が書いてある迷子札、しかも電池が入っていて、それをオンにするとピカピカ七色に光るのだった。「この間来た時、犬公園でこういうの付けてた犬がいて、いいな~って言ってたでしょう?」とじゅんぞうさんは笑う。私は覚えていてくれたんだ~、と感動しながら早速ミドリの首輪に付けてみた。光る、光る、ピカピカ光る。これなら夜の散歩でもミドリがどこにいるのかすぐわかる。準備もオーケー、お試しに一番早い散歩コース(犬公園ではない。)を歩いてみることにした。ミドリはお客さんと一緒に散歩できるのがうれしくて仕方ないらしい、いつもならリーシュをひっぱらない子なのに、ガンガン歩いてねぐせ君を困らせている。まるで、「公園は、こっちなのよ」と見せびらかすのを待ちきれないかのように。迷子札はピカピカしているので、公園についてすぐ、ちょっとだけ、リーシュを外して見ようか、ということになった。ドキドキしながらリーシュを外すと、ミドリは「待ってましたっ!」と言わんばかりに走る、走る、元気に走り回っている。迷子札も負けじと光る光る、ピカピカ光る。その風景が滑稽で、私達3人はまたもや大笑いしてしまった。 走り回ってグッタリしたミドリと猫達に晩御飯をあげ、私とじゅんぞうさんはビールで乾杯し、ねぐせ君はその間にだんながどういうわけか手に入れたラップトップのネットワークの接続をし(ねぐせ君はデンバーに帰省される度我が家の電化製品の接続やらアップデートやらをして下さるので頭が下がる。)だんなも加わって和やかに初日を過ごしたのだった。私も、じゅんぞうさんも、ねぐせ君も明日から待ち受けるアバランチを夢見ながら眠りについたのだった。。。。 ミドリの迷子札。。。わかるかな?ピカピカ光ってるんだけど~。。。↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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