緑茶をたくさん飲む人がかかりにくくなる病気とは
緑茶は健康に良いという意見がある。
その一方で、熱いお茶で喉を傷めることや、カフェインが良くないという意見も
たまにある。
全体的に見てどちらが正しいのだろうか?
「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの
構築に関する研究」
というのが行われていて、それの緑茶の効果がAnnals of epidemiology誌オンラ
イン版2015年3月25日号に掲載された。
これは1990~1994年に40~69歳だった日本人男女9万914人を追跡調査したものだ。
長期間、18.7年の追跡期間中に1万2,874人が死亡したのでその死因と緑茶摂取の
関係について統計解析したものだ。
結果は以下の通り
男性、女性では、緑茶を1日1杯未満しか飲まない人と比較して、
1~2杯飲む人では0.96(0.89~1.03)、0.90(0.81~1.00)、
3~4杯飲む人では0.88(0.82~0.95)、0.87(0.79~0.96)、
5杯以上飲む人では0.87(0.81~0.94)、0.83(0.75~0.91)
という割合で、お茶をたくさん飲む人ほど、この追跡期間中に死んでる人が少な
いという結果であった。
その効果は女性の方が高いようだ。
どんな死因と関連したかというと
男女における心疾患による死亡率、
男性における脳血管疾患および呼吸器疾患による死亡率
と逆相関していた(死因が少なかった)ということだ。
幸か不幸か、癌による死亡との関連性は認められなかったとのことだ。
ということで、緑茶を毎日飲むことは健康に寄与する可能性が高い。
ちなみに、緑茶をまめに飲む人は他の食事などにも気を配っている可能性が高い。
できるかぎり結果に影響を与えそうな因子は考慮して統計が取られてい入るが、
そういう可能性をゼロにすることはできないことは考えた上でこの結果を見るの
がいいだろう。