森トラストは、携帯電話事業への新規参入を計画しているアイピーモバイルの株式を米国の通信企業NextWave Wirelessに売却すると発表した。

　アイピーモバイルは、無線データ通信事業を展開すべく2005年11月に2GHz帯の免許を取得したが、事業開始は予定より遅れ、今年4月には親会社のマルチメディア総合研究所が保有していた株式が森トラストに譲渡されていた。

　今回、森トラストではアイピーモバイルの事業化を推進できる技術力・運営力を保有する企業と交渉を行ない、NextWaveにアイピーモバイル株式（所有割合69.23％）を譲渡することになった。なお、契約締結から2カ月間、NextWave Wirelessが森トラストに対して同じ条件で反対売買できるオプションが付帯している。

　アイピーモバイルの新たな親会社となるNextWave Wirelessは、2005年4月に設立された通信関連企業。代表取締役会長兼CEOのアレン・サルマシー氏は、かつて米クアルコムで最高戦略責任者を務めていた経歴を持つ人物で、同社ではこれまでに携帯動画関連技術を保有するパケットビデオや、TD-CDMA技術を持つIPWirelessを買収している。

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