2011/08/20(土)18:35
中国のインフレ事情「高まる教育需要」
先日、無事上海の研修を終えて帰国しました。
帰国すると、私のWeiboに生徒さんたちから連絡が来ます。
Facebookの「友達になる」と同じです。
その後は相談や悩みなどコメントが届きます。
そういう積極的な姿勢は素晴らしいと思います。
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今年は例年以上に中国企業からの研修依頼が増えています。
もちろん、スケジュールの都合で全て実施することはできないので、
それは私たちレジャ研の課題です。
今後、中国人スタッフを指導できる講師をどのように増やしていくか?
現在、あれこれ準備中、です。
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中国で急速にこうした研修の依頼が増えている理由は、
バブル経済の末期的症状が出ているからです。
それはインフレ。
あまりにもインフレが進み、全てのコストが高くなってきています。
以前は、「文句言うスタッフは使い捨て」くらいの勢いでやっていた企業も、
現在は、なかなか良い人が採用できなくなってきているからです。
ますます生活が苦しくなる低賃金のスタッフたちは、
さらに100元でも多くくれる企業に移ります。
だから、使い捨てどころか「辞めないでね」という姿勢に変わりつつあります。
そこで、スタッフを少しでも長く務めてもらうようにしたい、
という試行錯誤は始まっています。
もちろん一番の問題は賃金です。
日本と違って、中国の場合は、スタッフと社長の給与格差が100倍以上です。
あのドラッカー先生も、「許容範囲は20倍程度」と言ってます。
それを遥かにオーバーしてますます格差を拡大しているのが現在の中国経済の実態です。
だから現在の中国の問題の解決方法は以外に簡単で、
社長の給与を下げてスタッフにもっとあげなさい、と。
格差は政府が作り出しているわけでもなく、経営者が作り出しているのが現実でしょう。
「1%の富裕層が、中国の富の約40%を支配している」と言われるほどに
格差は手が付けられないほど深刻です。
そして、その1%の富裕層は中国国内に滞在しているわけでもなく、
人民元だけを運用しているわけでもない。
中国の庶民のことを考えているはずもない、、、。
だから政府がどんなにコントロールしようとしてもできないくらい肥大化、グローバル化してしまった
ことが中国経済の不安定要因なのです。
本当は、こんな巨大な化け物になる前に手を打つべきだったはずで、
それができなかったわけです。
GDPが日本を抜いてもますます増える暴動やデモ。
それが物語っています。
これからは拡大するサービス産業の生産性のアップが求められます。
しかし、80年代の中国のメーカーのようで、
生産性が低く、当然給与も低いわけです。
だから一刻も早く「稼げるスタッフ」を育成したい。
小売店でも頑張れば稼げるぞ、と。
それには、正しい店舗運営と販売スキルが必要です。
(同時に経営者の意識改革も)
しかし、中国国内にはそういうノウハウを持っている人は極少数しかしない。
そこで、色んな外国企業に声がかかるようになってきているようです。
反面、「人材=人件費=コスト」という考えから
投資すれば財産にもなるかもしれない、、、という風に考える経営者も出てきました。
私たちは、毎回のようにスタッフ研修を行っていますが、
あちらの経営者たちとのバトルも仕事の一部です(笑)。