2011/09/26(月)17:36
中国AK98パクリ問題に見る中国のジレンマ
先週末は、上海にAKB48が来たり、
北京では、倉木麻衣やEXILEがライブをしたり、、、で、
文化交流が続いています。
そんな中、改めて話題になったのが、
中国の杭州で活動するアイドルグループ「AK98」
今までは、わりとひっそり活動していたのが、
(たいして売れてなかった)
AKB48が上海に来ることになって、俄然注目を浴びてしまいました。
地方で大人しく?パクっていたら、別の意味で注目を浴びることになったのです。
色んな言い訳をしてますが、もちろんAKB48のパクリです。
それと、楽曲などはそれにプラスして少女時代やKARAなども部分パクリしてます。
ダンスも日韓の女性グループの振り付けのパクリです。
日韓の美味しいところを全部パクってみたら、こんなグループになりました、
という感じでしょうか(笑)。
以前と違うのは、
中国国内ですでにAKB48のファンが多数いるので、
いくら中国産と言えどもAK98はあまり歓迎されていない、という点です。
(いくらなんでも恥かしい、と)
とは言いながらも、まさかAKB48まで真似するとは、、、
今更ながら「何でもパクるんだな」と思ってしまいます。
一説では、中国のGDPのうち約1/4は、パクリ商売が関係している、といわれています。
(中国人経営者から聞いた話ですが)
(自動車、家電、家具、衣料品、音楽、料理、飲食店、小売流通、文具、サニタリー用品、新幹線
、、、数えられないくらい)
変わったところでは「安室奈美恵」というブランドもあり、
商法登録されています。
(これはファンが激怒していますが)
逆に考えれば、
それくらいにないと、実質15億人の人口が、働いて稼ぐことができないのが現状でしょう。
一から新しいビジネスやデザインを考えて、、、というのはごく一部の人しかできないわけで、
あとはイケイケでどんどんパクって起業するわけです。
それで成り立っているとも言われてますし、
そうでなけりゃ全員が食べていけないとも言われます。
ただ、問題なのは、ここから先。
中国4000年の歴史、、、のブレーズがよく使われますが、
昔の文化(スフと)は素晴らしかったけど、現在は???ということです。
外国がパクリたくなるようなものがない!
パクってばかりいたから、人々が憧れるようなソフトが生まれなくなってしまった、、、
それはもう中国人も気づいていて、相当なジレンマがあるようです。
今になって慌ててもパクリ癖がついたらなかなか直りません。
万引きの癖が直らないのと同じようなものでしょう。
これからの中国発展は、教育と法律の整備にかかっているといっても過言ではありません。
それができれば100年後には、ソフト輸出国になれるかもしれないし、
できなければ、、、バブル経済が崩壊したあとに待っているのは???
見通しが暗いかもしれません。
なぜか?と言えば、追いかけてくる国はたくさんあるからです。
中国よりもさらに発展途上国では、「中国のものは自由にコピーしてもOK!」
という行動が広がりつつあるからです。
言い分としては、
「中国は、今まで欧米や日本の商品やソフトを勝ってにコピーをして成長した。
よって、中国の商品やソフトのコピーにお金を払う必要はない」
「中国のものをコピーしても訴えられるはずがない。できるはずがない」というものです。
何とも過激な意見ですが、
的を得ているようないないような、、、(汗)。
すでに各中国企業防戦に動いているようですが、効果は薄いようです。
反対に、日本はいつの間にか、パクられる憧れのソフトを数多く持った国になっていたわけです。
つまり「本家」です。
これまた未知のゾーンです。
本家のビジネスのあり方を学習して実践しなかればならないからです。
特にソフトの本家はどうあるべきなのか?
色んな本家企業で試行錯誤が始まってます。
中国をはじめとする世界各国にコピーが出回り始めると、
コピーを抑えつつも、コピーが出回った地域へ本家が進出するというのが定番でした。
本家が出てくると、コピー商品が「本物のコピーに成り下がる」からです。
裕福な人たちが増え始めたところで、本家の登場です。
貧しいうちはコピーを使ってもらいつつ、
本家に憧れを抱いてもらう。
そういう意味では本家の広告宣伝が大事ですね。
「いつかは本物が欲しい、、、」と思ってもらうためにも。
つまり、現地のコピー商品で予備軍を育ててもらっておいて、
果実は本家が頂く、、、。
こういうモデルが続くのか?
また別のモデルが登場するのか?
ソフト産業ではどのようにすればいいのか?
これからも注目です!