拡大する「同窓会」市場
30数年ぶりに中学校の同窓会に参加しました。正確には卒業以来初めて参加した、と言うことです。高校卒業以来、約10回も引っ越しを繰り返したお陰で、「同窓会」と呼ばれるものにはほとんど参加したことがなかったわけです。「あいつどこにいるのかな?」といういわゆる「行方不明リスト」の一員でした。ところがインターネットのお陰で状況は変わって来ました。今回も主催者の幼なじみが、ネットで検索したら私の名前を見つけたらしく、同窓会のFacebookを立ち上げて、そこから私にコンタクトしてくれました。こんな風にSNSのお陰で再会できた人が急増しているようです。そう言った意味では、中高年にとっても大変ありがたいツールです。同窓会の会場となったは中野駅近くのお寿司屋さんでした。行ってみると、入口にいくつもの同窓会の団体名が表示されているのに驚きました。それが気になったので、会の途中にトイレに行く振りして離席して、店の方にお話しを伺ってみました。以下、概要です。=====●店の売上の約50%は同窓会が占めているとのこと。●忘年会のようなものは年に一度しかチャンスがないが、同窓会は一年中チャンスがある。●一年中、ほぼ毎週末は同窓会が行われている。●特にこの2年間はますます盛況になって来ている。●理由は大きく2つ。3.11に震災以降、昔の仲間の安否を気遣う風潮と共に「会えるうちに会おう」ということで同窓会の頻度がUPしている。それに加えてSNSが大きな武器なっていて、離れ離れの人が見つかったり、情報の伝達力がUPしたお陰で、同窓会が開催しやすくなった。●さらに参加人数そのものがUPしてきている。なので、同窓会しやすい店舗を目指している。=====…などなど、ためになるお話しばかりでした。そもそも同窓会というのはどのくらい大きなマーケットなのか?正確に検証してみたいとわからりませんが、極端な話し、何かしらの学校を卒業した人々全員が同窓会の可能性があるということ。ざっと考えても、20歳以上の人口は約1億人。巨大な市場です。人によっては(私のように)全く参加してない人もいる。一方で毎年何かしらの同窓会に参加する人もいる。「中学の同級生」「高校の同級生」という集まりもあれば、「◯◯中学1年3組の同窓会」「◯◯小学校5年1組の同窓会」というより小さな単位で開催されるものもある。さらに「株式会社◯◯2000年入社同期会」と企業系同窓会もああります。だから毎年何かしらの同窓会に参加する確率は高くなって来ているわけです。そうした各種同窓会にうまく対応している店は、繁盛しています。会場となった寿司屋さんも、一見すると古めで1Fの客席はまばら、、、。経営は苦しそう…などと勝手に想像してしまいましたが、2F3Fと大広間を拡張してエレベーターも設置して、同窓会仕様の店舗になってました。今までの中高年はネット系が弱い人が大多数だったので、行方不明リストが多く集客が大変だった同窓会も、これからはFacebookでもLINEでも使う人たちの世代になるわけで、より集まりやすくなるとも言えます。反面、学生時代から携帯もメールアドレスもSNSもLINEもやっているから卒業後にも簡単に連絡がつくから、今の中高年ほどの懐かしさは体験できないでしょうね。とは言え卒業以来いきなり30数年後の同窓会に参加すると困ることばかり。それは「ほとんど記憶が無い」ということ。受付で「名前と3年何組?クラスを記入して下さい。忘れたら担任の先生でもOKです」と言われて「3年7組斉藤です!」と張切って言うと「7組はないですよ。6組までです」とのこと(汗)。「では、1年の時は何組?担任は?」と聞かれても思い出せない…。そんなこんなで記憶がない私は会場では、ほとんど幼なじみの近くにいました。(その再会はたまらなくうれしいものです)彼ら彼女たちは卒業以来何度も定期的に参加しているらしく、お互いが徐々に変わっていく様相は見ているので誰が誰かすぐにわかるのです。「あの青いジャケットの人が◯◯くん、覚えてる?サッカー部にいたよ」「あのピンクのセーターがテニス部の…」とか教えてもらいながら、本人の所に行って「いやー元気?」とか声をかけるようにしてました(汗)。改めて思うことは、記憶は定期的に話してないと忘れる、、、ということ。極端な例ですが、30年間日本語や英語を全く使わなかったら話せなくなるのとの同じようなものかもしれません。だから会場で「そういえば斉藤くんと◯◯したよねぇ」とか話しかけられても、半分以上はわからなかった次第です。だから「なるほど。そうだね。懐かしいね」と無難な返事ばかりしてました(笑)。★レジャーサービス研究所のホームページ★【送料無料選択可!】ディズニーランドであった心温まる物語 (単行本・ムック) / 香取貴信/監修...価格:1,365円(税込、送料別)