2018/07/06(金)08:24
ヤマカントレードは才能のある者には素晴らしいが、殆どの人は損をして脱落する
短期トレードで成功している投資家は長年の投資でヤマカンが発達している。
ヤマカン短期トレードを、お上品に表現すると『裁量トレード』というらしい。
ヤマカンは感覚と呼ぶ。結局、長い経験で培われた、経験に裏付けされた自信が儲けの源泉なのである。
だから初心者に説明するときは『私は数ある銘柄から上がる銘柄を選ぶ自信がある。』と言い切る。
この自信がなければ成り立たないヤマカン投資なのだから、当然のことであり、そして確かに上手に鞘を抜きます。
きれいな表現を行うなら、ヤマカントレーダーは経験に裏づけされた自信を最大の武器に儲けを稼ぎ出す狩人なのです。
別の表現で表現するならヤマカントレードは、自分の気分に任せた感情のまま、その日の感覚で気分次第でトレードするものです。
過去に大きな富を作り上げた伝説のトレーダーには、このタイプがとても多いです。
はっきり分かているのは株価はけして自分の思い通りには動いてくれない。その思い通りに動かない株価を未来の動きをセンスと経験で事前に予測して、動くことができる。それがヤマカントレーダーの本分です。
どんな世界でも最後はセンスです。そしてセンスはどれほど努力しても作れないものです。
ある程度は経験でカバーできても、本当に大きく資産を増やせるヤマカントレーダーは数はそれほど多くはありません。たかだか1億円や3億円くらいなら、そこそこのセンスさえあれば可能でしょうが、数十億の資産をヤマカントレードだけで作り上げるトレーダーは、本当に才能がある人だと思います。
なかには才能があり、みるみるヤマカンを発達させて、いわゆる億り人(=億を稼ぐ)、トレーダーになれる天才肌の初心者も存在します。
ただ、これは初心者にきらめく才能があったからこそ、成しえたことです。努力すればだれでも達成できることではありません。
当たり前のことですがヤマカンでやれば、殆どの初心者は大損します。
損を経験に換えてヤマカンを磨くしかヤマカントレードは大成できない投資法であると覚悟して、最初うちは、市場のカモになるのを我慢して続ける根性は、普通の初心者には無いわけです。だから途中で脱落してしまう。
間違いなく、殆どのヤマカントレードを目指す才能のない初心者は損をして脱落します。はっきり言って 株の初心者に向いている売買方法では無いと思います。
ヤマカントレードの達人に学んでいても、なぜこの株価で買って、なぜこの株価で売るのか、その売買記録を見せられても初心者にはそのタイミングを選ぶ理由が理解できません。
上げそうな銘柄だけを教えてもらっても、下手をすると師匠が安く買って売り抜けるその価格より高く、弟子である初心者は買ってしまうことも良くあります。
私が弟子が師匠のカモになることがあるというのは、このような状態のこを指しているのです。
実際に去年の10月から、昔取った杵柄で、ヤマカントレードにチャレンジした時には、本当に師匠が売った時に、買ってしまったことが多々ありました。そして私が諦めて売った価格で師匠が掬い取る。
ヤマカンのない初心者に教えるためには、自分のヤマカンを正確に分析して説明する努力が必要です。なかには、一生懸命に自分のヤマカンを分析して教えてようとするヤマカントレーダーもいますが、もともと感覚でのタイミングなので言葉で説明するのは、不可能に近いでしょう。
ヤマカントレーダー本人にも正確には説明できないわけです。だからこそのヤマカントレードなのですから。
なんとなく、このタイミングで買うのが良いと思った。なんとなくこの株価で利喰いするのが良いタイミングだと思った。
でも、世の中に『なんとなく』良いタイミングなんてことは無いのです。偶然が積み重なって、そうなるタイミングもありますが、いつもいつも偶然が積み重なることはありません。
株価ばかりではなく、世の中の何事にも、10のうち8つくらいは確実なわけがあります。
そのわけをヤマカントレードの達人は才能と経験で、見事にかぎ分けて見つけ出しているのです。