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カテゴリ:B'z 楽曲レビュー
こんにちはー 駆け出しブロガー、らーきいです! B'zファンに間ではとても有名とされているこの曲、何を隠そうB'zの楽曲でも有名な「不倫ソング」です。 優しいピアノのメロディ始まるイントロから、列車の疾走感を連想させるドラムが入ります。リスナー達は魅せられる前奏から見事なストーリー仕立てとなっている歌詞に引きまれていくはずです。そしてその禁断の恋の結末はどうなってしまうのでしょうか、見ていきましょう! (以下の太文字にあたる部分は出典: Stardust train /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘 からの引用です。) 終点のない列車ならよかったのに… 疾走する列車の中で佇む二人、ホームタウンを離れたこの二人は恋人のように見えますが、少なくとも社会的にはあるまじき関係にある男女です。 夕暮れに窓に映る女、しかしその顔は憂いを帯びています。「欲しいものを奪う気持ちがわかる」と考えている男は「奪う側」であり独身なのかもしれません。でも女には「彼女を追いかけている男(夫)」の存在が示唆されています。彼女には所帯があるのです。
I want your love 訳:あなたの愛がほしい / So don't stop me now 訳:だから僕を止めないでくれ
夕日が沈み空には青い背景と星が映しされます。 女は指には指輪、おそらく結婚指輪であろうことがうかがえますが、その指輪が「冷たい」ということは彼女と夫との関係が冷えていることを示唆しているのでしょうか、それとも男がそれを望んでいるとも取れます。
「昔と変わらない」、この歌詞の意味するところは男が女のことをある程度以前から知っているということ、つまり最近知り合って好きになってしまったわけじゃないということだと思います。ひょっとしたら彼女が今の夫と結婚する前から知り合いだった、そしてひそかに恋心を抱いていたのかもしれない、とも思わせます。もしそうであればこの旅自体が相当に思い切った、そして男にとったら何年越しにもなる愛の逃避行なのかもしれません。 「明日になれば」ということはこの旅行、もしかしたら二人の関係自体ももうタイムリミットが近いことがここで明かされます。
And you want me, girl 訳:そして、君だって俺の事を欲してくれているだろ? So don't stop us now 訳:だから僕たちを止めないでくれ 1サビ同様、ここでも男の叫びが続きます。上の訳につけた「そして、君だって俺の事を欲してくれているだろ?」は男が自分に言い聞かせているように聞こえるのは僕だけでしょうか? 歌詞からは二人の会話がないことが示唆されます。気になることは女からの言葉や気持ちのようなものがここまででほとんどどこにも見当たらないことです。彼女はこの二人の関係についてどう考えているのでしょうか。 今列車は街に入りネオンの光を受けて走り続けます。 できるならすべてを壊したいよ 男は女に対してあくまで真剣です。すべてを壊して関係を作り直したいのです。 彼女を手放したくない、神様に嫌われてもです。でもそれは彼女にとって幸せとなれる結末なのでしょうか、それが疑問点として浮き出るような歌詞です。そして歌は最後のサビに入っていきます。
彼は彼女への愛を叫びます、「君と夫との不確実な未来よりも今ここにいる俺たちのことをどうか考えてみてくれ!」と言っているように聞こえます。しかしその彼も自分自身の想いをついに抑えようと思いはじめたのです。今トンネルを抜けた列車は終点へ近づいているのかもしれません。おそらく熱い思いを抑えながら彼は彼女を帰らせるのでしょう。しかし彼の本当の想いはそれでも最後まで叫び続ける「I want your love,,,,」なんです。 星屑列車と二人の行方` この歌詞で惚れ惚れしてしまうのは列車の背景と時間の流れ、そして男の気持ちがリンクし、それぞれの経過が見事に表現されている点ですよね。はじめは彼の気持ちと列車は燃え上がる夕日の海岸にあり、そして彼は冷静さを取り戻して列車は星の輝く夜景の街中へ、最後に彼は自分自身の気持ちに見事にけじめをつけたとみられます、それを「トンネルを抜けていく」=新しい心境へとたどりつく、と列車の状況と重ねて表現しているのではないでしょうか。歌詞の視点はあくまで彼からの一人称となっていますが、その心境の変化と疾走する列車の背景とのリンクを美しく描き出しています。 それでは彼の状況描写から見える「彼女の心境」はどう捉えたらいいでしょうか。彼女のセリフや心境を直接的に表現した部分がほとんどありません。唯一の歌詞は1番に出てくる「憂い顔を気にしている」です。ここについても「気にしている」のが彼であるとも彼女であるともとれますが、いずれにしても彼女の心持ちは「心穏やかではない」ことが見て取れるかと思います。また、夫以外の男と旅行中でありながら彼女は結婚指輪をつけたままでいます。それぞれの考え方があるかもしれませんが、もし夫に愛想をつかしていたのであれば、旅行中くらいは指輪を外しそうなものです。また彼の心の想い「(君は)幸せな家庭に戻っていくのか」に示唆される彼女の状況、これらを総合して考えると彼女は一時的には彼と一緒に旅行に来てしまったものの、「彼女自身の家庭にまだ思いが残っている」ことが伺えるのかと思います。つまり彼女にとっては男との行動は浮ついた成り行きのものであり、本気ではないということです。結局男にもそれはよくわかっており、最後に彼は自分の気持ちを抑えるに至ると解釈しています。 終わりに! この楽曲名であるStardust train(星屑の列車)の星屑とは流れ星のことです。輝きつづける星ではなく、はかなく散ってなくなる流星、まさにこの二人のはかない関係を表しているということなんでしょう。冒頭の一節、「終点のない列車ならよかったのに、、」この言葉に先の見えない恋愛、つまり不倫への想いが集約されていると言っていもいいでしょう。終点はこの旅の終わりであり、列車の目的地があったとしてもハッピーエンドの見えない関係にとっては次なる悩みの出発点でしかありません。終点へと続く過程、限られた時間の中にしか自分達の関係を見いだせない、不毛でありながら切実な関係を一言で言い表しているように思えます。これは彼にとっては成就させられない恋、そして望まない終点なんて辿りつきたくないのです。 この記事がよかったら下のバナーをポチっと! ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.10.21 04:53:10
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