カテゴリ:自閉症スペクトラム
ねごろルーシーです。 コミック『この星のぬくもり 自閉症児の見つめる世界』(曽根冨美子)を読みました。 著者が森口奈緒美さんに取材して描かれたそうです。 主人公の愛里さんは高機能自閉症児です。 愛里さんの出生時(1960、70年代?)~高校中退と30代くらいの話です。 不自然なほどおとなしかった赤ちゃん時代、 多動で、周りの世界に戸惑いパニックを起こしまくっていた幼児期、 社会性に欠けて周りと上手くコミュニケーションがとれずにいじめられた小学校~高校中退、 すっかり社会に疲れて引きこもっていたけど 新聞記事にあった自閉症への誤解に対して自分の意見を投書することで徐々に歩み始めた30代、 という流れでした。 私自身に多動性はなく、幼児期にパニックはほとんどありませんでしたが、 (私のパニックが最多だったのは10代前半の頃でした) 愛里さんの小学校~高校中退までの"悪いことしてないのにいじめられる"感は私と全く同じで 読んでいて非常に辛かったです。 本作品には、こちら側が"悪いことしてないのにいじめられる"と被害者意識を持っていても 周りの多数派から見ればこちら側は"いじめられる要素"をたくさん持っている という描写がしっかりあります。 自分が受けたいじめについて、 何であんなにひどくいじめられバカにされていたのかわかりませんでしたが 周りから見れば私の行動は一つ一つが滑稽でバカっぽかったのだろうと思いました。 当事者が読めば"周りの世界に対して混乱する感覚"に共感できる作品であり、 また当事者でない"自閉症的な感覚がわからない"人たちがこちら側の感覚を理解するのに向いている作品でした。 次回更新日:11月29日(火) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.11.27 16:05:54
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