カテゴリ:漫画・アニメ・ゲーム
ルーシーです。
気に入ってる漫画の一つを紹介します。 『親なるもの 断崖』(曽根富美子)
当ブログでは2016年11月27日記事『この星のぬくもり 自閉症児の見つめる世界』でも 曽根富美子さんの作品を紹介しました。 教科書に載らないからあまり知られてはいませんが、 戦前は日本に政府公認の風俗街である遊郭が存在しました。 これは室蘭の遊郭へ親に売られて時代・政治・男性に翻弄される少女4人の物語です。 歴史から忘れられがちな虐げられた弱き者を描いた作品です。 忘れてはならない負の歴史として読むことを勧めたいです。 そして、彼女らのような多くの女性の犠牲の上に 現代の私たち女性の自由があることも感じられます。 この漫画を読んでいると、 女性の体は女性本人のものではないというか、 親の"物"だったり男性・一家の"物"だったりであるように感じられるのですが、 それは現代にも通じるところがある気がします。 現代では、 10代の少女が不摂生すると周りの大人は本人を心配するよりも 「将来赤ちゃんを生めなくなっちゃうよ」と言いがちであるし、 結婚の際に男性が女性の父親に「娘さんをください」と言うのはまだ死語でないし、 「嫁に出した」「嫁に貰った」という言い方は廃れていないし、 政治家が「女性は産む機械」「産まない女性が年金を貰う権利はない」と発言したり 女性手帳配布で子供をもっと多く産むように(政府が女性の体をコントロール)煽ったりします。 現代の日本では戦前のような女性の人権侵害はないのですが、 女性の体に対する意識は本質的には変わっていないのかもしれません。 祖父が「女性は結婚相手で人生が変わるからよく考えて相手を選びなさい」と言っていましたが、 それは今も昔も女性の人生は自分主体で進めることが難しく どうしても親・夫に左右されてしまうということでしょう。 聖書だって「妻たちよ、自分の夫に服従しなさい」(Ⅰペテロ3:1)ってあるもんね。 夫が人間的に素晴らしい人なら信頼して従えるけど、現実はどうなんでしょう。 次回更新日:2月7日(火) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.02.05 15:30:04
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