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マイルドなアスペの独り言

マイルドなアスペの独り言

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2019.08.25
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映画『天気の子』観てきました。
感想を書くとほとんどネタバレになるので、ネタバレ注意です。

実はもともと観る気はなかったんです。ぱっと見ヒロインの雰囲気が幼いので、なんていうかロリ…て思って受け付けませんでした。『君の名は。』の三葉より3つ4つ若そうだなあ、と。あんまり若すぎる子の恋愛物語って興味わかないんですよね。ところが、ネットで見かける感想が「重い暗い」感じなので興味が湧きました。暗い作品に心が惹かれてしまうのです。

過去記事リンク:2016.12.10 君の名は。 の感想(映画と小説) ネタバレ含む


以下、感想。


『君の名は。』とは違う

『君の名は。』の東京は空気がキラキラしていて美しい。あれを観た田舎の高校生で「東京の大学に進学して東京に行きたい!」と思う子が出てきても不思議ではない。
ところが『天気の子』の東京はそんなにきれいくないです。新宿歌舞伎町、ラブホ街、風俗の広告トラックなど、新宿周辺のリアルな日常をありのままに描いています。


不均衡な性

主人公の家出少年・帆高くんは、上京したもののアルバイトに一つも就けません。家出の身で身分証明書を出せないし。そこで身分証明書不要の風俗のボーイに応募するのですが追い返されてしまいます。一方で、ヒロイン・陽菜ちゃんは風俗に斡旋されかけるのですが、斡旋者は多分未成年って勘付いてるのでは。男の子より女の子の方が搾取される道が社会の至る所にある、と見ることができます。
※聞いた話では、違法の風俗店では少年のボーイを雇ってしまうとこもあるようです。


未成年の弱さ

保護者という後ろ盾を失った未成年ほど、この社会で弱い存在はないかもしれません。保護者の許可がないと合法で働いて稼げないし、ホテルに泊まれないから落ち着いて眠れないし、唯一のきょうだいと離れ離れになるかもしれないし。須賀さんが帆高くんを住まわせてるのは児童の誘拐・監禁にあたるし。保護者ありき&保護者と仲良く一緒にいる環境前提の法制度になっていて、本当のところ東京(日本)は子供に優しくない世界なのだとよくわかります。


貧富の格差

陽菜ちゃん凪くんの住まいがセキュリティガバガバのオンボロアパートで私は心配です。帆高くん差し入れのインスタントラーメンとポテチでジャンキーな食事を用意していて、う〜ん貧しい食事だなあと。一方で、タワマンで過ごすモブキャラ母子のシーンでは、母が今時デザインのオープンで広ーいキッチンで料理していて、裕福な暮らしを感じさせられました。
現実に陽菜ちゃん&弟・凪くんみたいな子がいたら、凪くんも若いうちからお金のために働いて勉強が疎かになりそうで、このままずっと貧しい暮らしを続けて這い上がれないだろうなあ。


東京が水没しても案外生きていけるっぽい

物語の最後、陽菜ちゃんが晴れ女パワーを失って東京が毎日雨降って東京の大部分が水没しています。通勤通学で船が活躍しているようです。案外都市機能は失われていないみたいですね。水没しても人々は適応できるし、水没しても世界は終わらず私たちの生活と人生は続いていくことを示しているのでしょう。


気になった不可解な2点

1点目は、帆高くんがスマホを使っているのに警察に見つかるのが遅いことです。スマホの位置情報とかでバレないのだろうか。
2点目は、帆高くんの家出の動機がいまいち伝わってこないことです。物語の本筋じゃないから深く描写しなかっただけかもしれないし、少年のやることだから動機は大人に理解できないことということかもしれないし、わかりません。


最後に

『君の名は。』より『天気の子』の方が現実の汚い部分が描写されていて面白かったです。見応えも考える余地も優っています。テンポは『君の名は。』の方がノリが良いですが、むしろ私には早すぎたので『天気の子』はちょうど良いです。
ネットでレビューをいくつか読むと、帆高くんが自己中のガキで感情移入ができないという意見をいくつか見かけました。実際帆高くんはやること為すことが青くて幼いです。でも、いい大人が少年の感性や思考を簡単に理解できるのも不自然だし、帆高くんは万人から共感と感情移入される主人公である必要はないのでは。
なんだかんだで『君の名は。』より面白かった。暗い話楽しい。おわり。







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最終更新日  2019.08.25 00:30:19
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