理不尽で残酷な幼少期を通り過ごして
私はたぶん、理不尽なことやおかしいことに気づきにくいタイプです。特に、自分より強い立場の者からされる行いに対しては鈍感で、木偶の坊みたいにされるがままのことが多いかもしれません。 父の転勤の都合で一時期通っていた学校は、幼稚園から高校までの一貫校でした。幼稚園年長から私はそこに入学しましたが、入ってすぐ私はクラスメイトの幼児と小学生のお姉さんたちにいじめられ、休み時間は逃げ場がありませんでした。 幼稚園の時、休み時間、クラスメイトの女の子に「今のルーシーの髪型は変だから、切るともっと可愛くなるよ」と少しハサミを入れられ「あとは自分でやってみたら」と言われました。嬉々として私は自分でジョキジョキ髪を自分で切りました。 先生に見つかった時、すごく怒られました。「お母さんが悲しむわよ!なんでそんなことするの!」と。でも、なんで怒られているのかわからず、切るようにアドバイスしてきたクラスメイトがどうして何も言われなかったのか。クラスメイトはその場にはもういませんでした。悲しかったです。 また、昼休みに広場で小学生のお姉さんに「今から魔法をかけてルーシーをもっと可愛くしてあげるよ」と言われ、日が照る暑い中、自分の鼻を指で押して豚の鼻にされ首を上に曲げたままぐるぐる回らされました。 小学1年の時、クラスの安産型体型の副担任先生を、クラスメイトの女の子たちは「あいつケツでけー。すんごいでかじり。クスクス」とよく陰口叩いていました。女の子たちは私に「ルーシー、先生のでかい尻を叩いてきてよ」と頼みました。なるほどと思った私は(何がなるほどなのか、今はもう自分でもわかりません)思いっきり副担の先生の尻をひっぱたいてきました。もちろんその場できつく叱られました。 なんで怒られたのだろう?陰口叩いていた女の子たちはなんでなんのお咎めもないの?当時の私には全くわかりませんでした。 振り返ると、クラスメイトにも上級生にもからかわれ、ピエロ扱いされてばかりでした。 今、会社でこのような扱いはされませんが、障害者採用だから、障害者だから、からかったりおちょくるのを控えているだけかもしれません。 当時のことは、思い出すだけで今でも辛い気持ちになります。こういう辛い経験を、私の親は知りません。理不尽な出来事を言語化して他人に伝えること難しかったからです。この幼稚園・小学校にいた時は、ふとした時に涙が目に滲んでいたのですが、私は「上を向けば涙はこぼれない。頑張れ私!」と耐えていました。 大人の私から当時の私に対して言いたいことは「すごく頑張っていて辛いね。未来には、あなたをピエロ扱いしない環境はあるよ。」ということです。