親・教師は「自分たちにとって困った子」には手を差し伸べるが…
少子化が騒がれる一方で、特別支援学校・学級に在籍する児童・生徒が増加しているようです。増加する特別支援学校・学級 充実が急務, 渡辺敦司, 産経ニュース, 2013.9.4増加原因として、発達障害が対象に含まれるようになったことと軽度知的障害が発見されやすくなったことは容易に想像がつきます。さて、現在は発達障害の早期発見・早期療育が当たり前のようになっていますが、私と妹(20代前半)が小学生の頃はそうでもありませんでした。私たち姉妹が通っていた小学校にはそもそも特別支援学級が設置されていなかったのです。小1にして3歳レベルの語彙と会話力だった妹は母親の選択と学校の許可によって健常児の集団に放り込まれました。他害せず、静かに椅子に座っていられるからです。これっておかしなことだと思いませんか?本人が困っているかどうかを無視して、周りの児童に迷惑をかけず先生の手を煩わせないというポイントで通常学級に通わされていたのです。母親の意見としては「健常児の集団に揉まれたほうがもっと喋れるようになるはず」だそうですが、妹にはとても苦しかったでしょう。同級生にバカとかアホとか言われまくりでした。私自身は妹のような”極端な言葉の遅れ”はありませんでしたが、幼稚園〜小中学校でコミュニケーションや聴覚過敏の苦しみはたくさんありました。それでも他害・多動はないし授業についていけたので母親にとって私の苦しみは苦しみの範疇ではなかったようです。奇異な行動によって同級生や上級生からいじめられて報告しても母親は「頑張って学校行くんだよ」としか言わず何一つ助けてくれませんでした。私がいかに幼稚園・小中学校で苦しかったかを今更語っても母親は「え〜そんなの知らなかった〜」と笑うだけです。私や妹が多動で周りに暴力を振るうタイプなら親や教師は手助けしてくれたのでしょうか?自慢ではないけど私たち姉妹はいわゆる「おとなしい赤ちゃん・手のかからない子供」でした。2歳児の反抗期はなく、親戚からは「おとなしい静かな子」で褒められまくりでした。多動や他害さえなければいくら本人が困り苦しんでも「個性的な普通の子」として扱い放置する姿勢に私は反対です。親と教師には、大人の手を煩わせるという観点ではなく子供のことを真剣に考えて欲しいです。次回更新日:7月15日(土)