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あたたかな光と相思相愛-永遠の旅へいざなう虹粒子の流れ

あたたかな光と相思相愛-永遠の旅へいざなう虹粒子の流れ

好きな映画

好きな映画について想いを綴ったフリーページです。

このページに記してある文章はブログをスタートした頃の初期日記からの転載が殆どなのですが、2006年以降に書いた「映画への想い」をテーマにした日記文章等は、また別なページで紹介したいと思いつつ計画中です。






□□□音楽/亡き者への祈り□□□


「めぐり逢う朝」
~Tousles Matinsdu Monde~


そんなタイトルの映画があります
1991年のフランス映画


出演
Jean Pierre Marielle ジャン・ピエール・マリエルGerard Depardieu ジェラール・ドパルデュー
Anne Brochet アンヌ・ブロシェ
Guillaume Depardieu ギョーム・ドパルデュー
Caroline Sihol カロリーヌ・シホール


スタッフ
監督 : Alain Corneau アラン・コルノー
製作 : Jean Louis Livi ジャン・ルイ・リヴィ
原作 : Pascal Quignard パスカル・キニャール
脚本 : Pascal Quignard パスカル・キニャール / Alain Corneau アラン・コルノー
撮影 : Yves Angelo イヴ・アンジェロ
音楽 : Jordi Savall ジョルディ・サバール
美術 : Bernard Vezat ベルナール・ヴェザ


豪華です(>.<;)


ビオールの名手サント・コロンブと、その家族、
弟子のマラン・マレとの激しい確執を軸に物語は進行して行きます
深過ぎる音楽への想い、そして愛を描いた映画



「めぐり逢う朝」
http://item.rakuten.co.jp/book/566062/



どうしても忘れられない、大切な映画の一つです
ただの恋愛映画でも、歴史絵巻的な映画でもありません
本当に美しい映画であり、そして残酷な位に哀しい、深い映画です


ヨーロッパの、特にフランス映画の多くがそうであるように、
この映画も一筋縄では流れません
まさか、な展開が次々と発生してゆきます
シンプルな物語が進行していると思いきや、ある瞬間から突然に炎の如く、激しい海の波のような「うねり」が現れる
唐突に画面に引きずり込まれ、そして心臓を貫かれるような感情の波に襲われるのです


主人公の、音楽への深い愛、亡き妻への想い
生を自ら絶ちゆく我が娘に対する、助ける術を知らない悲哀
愛弟子のエゴイズム
あの世と、この世を結ぶ唯一の手段であるビオールの音色
そして陽炎のように、現れる 亡き妻の霊魂
極限の演奏を自らに課すごとに生まれる、残酷なまでの代償・・・


これほどまでに、心を激しく揺さぶられるなんて
さすがはフランス映画です













□□□映画について徒然□□□


フランス映画が好きです。

25歳の時に、生まれて初めて海外旅行に行きました
フランスを含めた、ヨーロッパ全土を旅しようと考えて
約2年近くの資金やら何やらの準備期間を経
かなり慌しいスタートではありましたが、ロシア経由でギリシャに足を踏み入れ
様々なヨーロッパの都市を訪問しました


数ヶ月の旅を終えて帰国した後に
友人から質問された多くが 「どの国が最も魅力的だったか?」というものでしたが
とても難しい質問でした
どの国も個性が強く、一概にどの国が最も素晴らしいかなんて
言えるはずもない、と思えたからです


それで
「建築や絵画だとイタリア、人々の愛らしさや文化の総合的な魅力だと フランスが一番良かった」
と答えました


個人的な印象、旅の記憶
帰国の飛行機の中で僕が、非常に名残惜しいと
何だか、涙さえ流しそうになって思い出していた国は
フランスなんです


そして帰国した後、それまで殆ど目にしたことのなかったフランス映画を
片っ端から鑑賞し始めました



フランス映画
http://item.rakuten.co.jp/book/3741584/



もともと、そんなに映画を沢山鑑賞する方ではなかったのです
しかし、ある日からふと始まったフランス映画への旅は
僕の人生を多少なりにも変化させる、意味深いものとなりました

今では、僕の人生に欠かせない大事なもの・・・
とさえ言っても過言ではないかも知れないです


フランス映画のどんなところが好きなのかって?
一言で強引に言ってしまう無理を許して頂ければ、次のように答えるでしょう

「アメリカ映画のような、オーバー・アクションのないところ」

僕はアメリカ映画に限らず、あんまり映画全般に関し詳しくないので、
そのような余りに無知なことを実は言えた義理も何もないのですが(^^;)
フランス映画の根底に流れる、
素朴でありながら 宝石箱のような愛らしさのような
淡々としながらも、豊かな精神を感じさせる世界に
言葉さえ失う程に魅入ってしまうのです


有名なフランス映画は沢山あります
「太陽がいっぱい」
「グラン・ブルー」
「WASABI」
「タクシー」
「ドーベルマン」
etc・・・・・・


「太陽がいっぱい」 は素晴らしいし、他に上記に挙げた映画もとても素晴らしいし、好きなのですが
僕は、もっと静かに時間の流れるフランス映画に魅了されます



好きなフランス映画たち***


「アパートメント」
「クリクリのいた夏」
「フランスの思い出」
「大喝采」
「トリコロール/赤の愛」
「天井桟敷の人々」
「冒険者たち」
「シベールの日曜日」
「大人は判ってくれない」
「愛さずにいられない」
「読書する女」
「めぐり逢う朝」
「A.ヴァルダ関係の映画」
「IP5」
「小さな泥棒」
「クリスマスに雪は降るの?」

etcエトセトラ・・・・・












□□□海、ブルー・フェアリー / 『A・I』□□□


スピリチュアル・コーチ たまちゃんさん「私の号泣映画『A・I』」
というタイトルの日記を読んで考え込んでいました


『A・I』を数年前に鑑賞して
涙が止まらなかった記憶が蘇ったのです
言霊、というヤツでしょうか?
スピリチュアル・コーチ たまちゃんさんの日記から溢れる、
言葉の徒然の真摯さが僕の心の中で、
エコーを繰り返すような感覚を抱きました

『A・I』
本当、凄い映画でした



A・I
http://item.rakuten.co.jp/book/3957540/


何故に、この映画を見て、
猛烈に 涙腺うるうる君になってしまったのか
自分なりに考えました

何かが、自分の幼少の幻影のようなものと激しく重なるのです

そして、海という 全ての命の源である存在と
海に沈んだブルーフェアリーに象徴される、永遠の母性
あたかも藍色の海、全ての愛、
大らかで優しい光そのものに抱擁されるようなラスト・シーン


海、命、母と子 という普遍性
きっと、この映画を見た人々は
全て、スクリーンに映し出される少年の姿に
自分を投影させたに違いありません

そして
浜辺に押しては引いてゆく、海の波のような
しょっぱい大粒の涙を流してしまったことでしょう



A・I2
http://item.rakuten.co.jp/book/3957540/












□□□マレーネ・ディートリッヒの肖像□□□


スザンヌ・ベガのコンサート風景を収めた映像の中に
とても魅力的なシーンがあります

次の曲は・・・
と曲の紹介を彼女が話すシーンです

「マレーネ・ディートリッヒの肖像」という曲が作られたキッカケのエピソードでした。




次の曲は

由来を話すとね

もう何年も前のある晩

TVでマレーネ・ディートリッヒの映画をやっていたの

一体どんな女優なのか見てみようと思って

TVをつけたはいいけど

骨董品だから なかなか画が出ない

その上どこのチャンネルだか忘れちゃって

音だけを聞きながら

チャンネルをあちこち回してた

すると突然 男の声で こういうのが聞えたの


「君はその肉体で 何人の男を殺したことか」

これは面白そうだと思ったわ

何の番組か分らないけど

相手は何て答えるんだろうって

だって もし誰かに こんなこと言われたら

私だったらどう答えるか 多分-----

困ったなとか  悪かったんとか思って

ゴメンナサイ、もうやめるわ、、なんてね


その瞬間、ディートリッヒの顔のアップが画面に映ったの

悪びれもせずに

まるで平気な顔をして

こう言ったわ



「キスしてよ」



完璧よね

私には考えもつかないセリフ

こうして書いた曲が「マレーネ・ディートリッヒの肖像」




そう話すとスザンヌ・ベガは客席に背を向け、ギターを鳴らし始める
客席からは拍手の渦が・・・
彼女のイントロデュースも完璧でした




マレーネ・ディートリッヒ
http://item.rakuten.co.jp/book/3943261/

マレーネ・ディートリッヒ








特別な美貌を持って生まれてきた女優さんでは決してないのです
同時代の著名な女優さんには、他に完璧な美麗を持った人達は沢山います

それでも、現在においても伝説であり続け
新たなファンを集め続けているディートリッヒの魅力って
一体、何なのだろう










□□□Leave me ... alone / GRETA GARBO□□□


作家の塩野七生さんが以前、
雑誌にディートリッヒに関するエッセイを書いたところ、
自分の母親から
「ディートリッヒのことを書いておいて、ガルボのことを書かないのはおかしい」
みたいな内容の抗議を受けたという話を読んだことがあります
塩野七生さんの母親が、大のガルボ・ファンであったようなのです


昨日に日記上で、ディートリッヒのことを書いておいて
ガルボのことを書かないのは、おかしいと思うので
今日はガルボのことを書きます



ガルボといえば、勿論、
グレタ・ガルボ GRETA GARBO のこと

北欧のスフィンクスと呼ばれ、ハリウッドで名声を欲しいままにし
神聖ガルボ帝国などという言葉まで生まれた、伝説の女優
ガルボの前にガルボなし
ガルボの後にガルボなし、と詠われた程の映画スターです




GARBO 2
http://item.rakuten.co.jp/book/666393/



「グランド・ホテル」という映画を御覧になったことはありますか?

あの映画で、当時の他の有名映画スター達を、 
実に小じんまりとした存在感にまで押し下げ

I Want to be ... alone...

Leave me ... alone...

という有名なセリフと共に
余裕で一人オーラ勝ちしていた、バレリーナ役の
お月様のように美しい女優さん・・・・・
それがグレタ・ガルボです




マレーネ・ディートリッヒが情熱の太陽だとすれば
グレタ・ガルボは、本当にお月様のような存在感があります

ディートリッヒは悪女も演じられたけれど
ガルボは、どちらかというと悲劇のヒロインの役が似合うし、
実際に多いような気がします。
悲しいばかりの役かと思いきや、
それでいて実に潔い瞳をしているのです




GARBO 1
http://item.rakuten.co.jp/book/666393/



昔の映画スターって
本当に気品さと優雅さ、
そして神話のような輝きに満ちているように思います











□□□旅と映画と□□□


遠い異国の街を歩きたくなる時があります

逃避願望の表れなのか
ここではない何処かへの、憧憬の想いの延長なのか・・・

何にしても、
別に悪いことじゃないと思う
むしろ、健康的なのでは?と思うこともあります


映画を見るのも、旅を想うような
きっとそんな淡い期待に似た気持ちに似ていると思います


一人で映画館に行くと
暗闇の中の静寂に、
奇妙な安堵感を感じる自分がいたりもする


都会の雑踏の中の孤独とは違い
闇に浮かんだ白いスクリーンに投影され
心の何処かに生まれる
キラキラとした宝石のような感覚が
暗闇の中であっても、
不思議な程に不安感を消してくれるのでしょう




旅好きな人間には、映画が好きな人間が多いと思います

旅、そして映画

共に、人生の素敵な潤滑油には違いないですね











□□□ロミオとジュリエット□□□


映画「ロミオとジュリエット」

シェイクスピア原作、フランコ・ゼフィレツリ監督

音楽ニーノ・ロータ

主演オリビア・ハッセー、レナード・ホワイティング



ロミオとジュリエット
http://item.rakuten.co.jp/book/3871291/



この映画は2度鑑賞したことがあります

随分と前の記憶です

部屋の掃除をしていたら、この映画の劇場パンフレットが出てきました



みゆき座? 知らないのです!(>.<)

一体、どこの劇場なのでしょう?

このパンフレットは古本屋か何処かで買ったものだと記憶しています

それにしても、何て美しい表紙なんでしょう・・・

手に取りながら、しばしの時間 魅入りました




「ロミオとジュリエット」

セルゲイ・プロコフィエフのバレエ組曲でも有名なタイトルです

とても心を打つ、蒼白き月の光の如き切なくも甘美なクラシック音楽

フランス映画「汚れた血」の中でも印象的に使われています




この魅惑的な物語、タイトルが長い年月の間、

人々の心を魅了し、様々な場面に引用され語り継がれる理由・・・

それは一体何にあるのでしょう?




永遠性、普遍性

美しい月の光に照らされた

青春の季節に、胸に秘めたる想いの一途さ

そして

危ゆきまでの性急さ

壮厳な祈り




古典として読み永らえる名作は

いつの時代でも、多くの人々の心を美しく震わせ

不変な輝きを灯し続けるのでしょう













□□□さすらいのカウボーイ / 絵画のような映画□□□


凄い映画です



公開当時、批評家達には著しい賞賛を得るも、

様々な要因によって興行的には惨敗した幻の名作

30年の年月をへて新たに再編集され完成したディレクターズカット版が、

2001年ベネチアを皮切りに、トロント、ロンドンの映画祭で上映され大喝采を浴び

そしてニューヨーク近代美術館MOMAに永久保存映画として指定される・・・




それがこれから日記に書く

「さすらいのカウボーイ」という映画です




制作:1971年 アメリカ
原題:THE HIRED HAND COLLECTOR'S EDITION
監督・出演:ピーター・フォンダ
脚本:アラン・シャープ
製作:ウィリアム・ヘイワード
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
音楽:ブルース・ラングホーン
出演:ウォーレン・オーツ/ヴェルナ・ブルーム/スヴァーン・ダーデン







「まるで絵画のような 
  …未だかつて観たことのない美しきウエスタン」
(『さすらいのカウボーイ』公式映画サイトHPより)
http://www.crest-inter.co.jp/line_up/sasurai/index.html




上記の言葉が、全てを物語っているようにさえ思える名作です

ウェスタンなのに、銃撃戦などのヴァイオレンス・シーンが殆どありません

画面にゆったりと映し出されるのは

奇跡的なほどに美しい、川の流れの水飛沫のスローモーション

絵画のように赤く燃え染められた夕陽

巨大な蒼い空、白い砂漠

魂の故郷を探し求めて旅する三人のカウボーイ・・・





信じられない程に繊細な美しさ溢れる映像の洪水・・・

一瞬、一瞬がキラキラ眩しい光の粒子のような映画

まるで、心研ぎ澄まされる美しい絵画が

目の前で静かに動いているかのような錯覚に陥ります








さすらいのカウボーイ OPENING
http://item.rakuten.co.jp/book/3849144/





『さすらいのカウボーイ』が静謐であるのは、そのみごとなキャメラワークと編集のためでもある。ハンガリー動乱時に米国へ亡命し、その後ハリウッド映画史を支えることになる名キャメラマン、ヴィルモス・ジグモンドのこれは事実上最初の代表作である。アメリカ映画史と同じくらい長い歴史をもつ西部劇がかくも美しい画面を獲得した例は、本作をのぞけば他に二、三本あるばかりである。けだし光の彫刻とも言うべき、みごとな撮影と編集である。
~中略~
『さすらいのカウボーイ』のような古典的名作が今後少なくともDVDの形でいつでもアクセス可能になるであろうことは喜ばしいかぎりである。映画史上もっとも美しい映画のひとつが三〇年間アクセス困難であったという文化的蛮行を人類はついに克服するときがきたのだから。

(加藤幹郎  『産経新聞』2002年8月28日号より)

出典HP   http://www.cmn.hs.h.kyoto-u.ac.jp/CMN6/kato-sasurai.html






さすらいのカウボーイ
http://item.rakuten.co.jp/book/3849144/






映画って、心の源に触れようと希求する想いが生んだ

永遠に繋がる旅に違いないと思いました











□□□髪結いの亭主□□□


あなたは子供の頃

大人になったら何になりたかったですか?

あるいは、どんな人に焦がれ

どのような未来の風景を夢想したでしょうか?







『髪結いの亭主』 LE MARI DE LA COIFFEUSE

日本で公開当時に大ヒットを記録した

とても有名なフランス映画



この映画の主人公アントワーヌは、子供の頃から抱き続けてきた淡い夢を

自分でも半ば忘れていた頃に

中年と呼ばれる年齢になって、ようやく叶えます

そして、うたたかの夢のように

美しい薔薇の花の香るような素晴らしい日々が続くのです




かほりたつ、官能

海のように無垢で、純粋な淡い大人の恋物語

そして、何て切ない映画・・・




「橋の上の娘」「仕立て屋の恋」「フェリックスとローラ」「歓楽通り」「列車に乗った男」

これらの味わい深い名作を後に撮ることになる

名匠パトリス・ルコントPatrice Leconte の

日本で初めて公開された映画です




『髪結いの亭主』
監督: パトリス・ルコント Patrice Leconte
製作: ティエリー・ド・ガネ Thierry de Ganay
脚本: クロード・クロッツ Claude Klotz
パトリス・ルコント Patrice Leconte
撮影: エドゥアルド・セラ Eduardo Serra
美術: イヴァン・モシオン
編集: ジョエル・アッシュ
音楽: マイケル・ナイマン Michael Nyman
1990フランス映画



~物語~

 子供の頃から女の理容師と結婚したいという願望を抱き続けた来たアントワーヌは、中年にさしかかった頃、ようやくその夢を実現する。妻のマチルドは、優しくて綺麗で、アントワーヌは念願の妻を娶った事に満足し、十分に幸せな日々を送っていた。そして10年、この愛は何事もなく平穏に過ぎてゆくが……。主人公の妻を演じるアンナ・ガリエナのエロティシズム溢れる妖艶な魅力や、主人公演じるジャン・ロシュフォールの個性的な魅力が光る佳作。ストーリーも独特の味を持っていて、公開当時は日本でも大ヒットした作品である。

(allcinema onlineサイトの紹介文より)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=4714




髪結いの亭主
http://item.rakuten.co.jp/book/3778115/




主人公の中年アントワーヌの一途な想い、満ち足りた幸福感と反比例するかのように

物語は悲劇へ向い、静かに音もなく加速してゆく

そしてアントワーヌに訪れる

虚脱感、過ぎ去った幸福な時間への うつろな眼差し・・・

そして

そんな彼を

何事もなかったように包み込む暖かい陽だまり







僕には今でも分らない

何故にあのようなラストを、主人公は唐突に向えなければならなかったのだろう





この映画のことを以前に、知人の女性デザイナーと話したことがある

「あのヒロインの最期は、ひどい・・残された人の気持ちは考えなかったのだろうか」

そのように話した僕に、彼女はこう言った

「女性になら、

・・・・・私には分るわ」







映画って、フランス映画に限らず

人間の生、幸福、苦悩、悲哀を照らし出す鏡

こちらの都合などおかまいなしに

誰もがきっと抱えている内に秘めた感情に、強い軋轢を刻み込む・・・




何て奥が深いものなのだろうと思います











□□□大自然と共振する愛の賛歌   『ブラザー・サン  シスター・ムーン』という映画□□□




『ブラザー・サン シスター・ムーン』  BROTHER SUN, SISTER MOON 

1972年イタリア/イギリス合作映画

監督: フランコ・ゼフィレッリ Franco Zeffirelli
脚本: スーゾ・チェッキ・ダミーコ Suso Cecchi d'Amico
ケネス・ロス Kenneth Ross
リナ・ウェルトミューラー Lina Wertmuller
フランコ・ゼフィレッリ Franco Zeffirelli
撮影: エンニオ・グァルニエリ Ennio Guarnieri
音楽: ドノヴァン Donovan
リズ・オルトラーニ Riz Ortolani
 
出演: グレアム・フォークナー Graham Faulkner フランチェスコ
ジュディ・バウカー Judi Bowker クララ
リー・ローソン Leigh Lawson ベルナルド
アレック・ギネス Alec Guinness 教皇
ヴァレンティナ・コルテーゼ Valentina Cortese
ケネス・グレアム
イラ・フルステンベルク Ira Furstenberg
アドルフォ・チェリ Adolfo Celi
ピーター・ファース Peter Firth

アカデミー賞
1973年 美術監督・装置 Lorenzo Mongiardino 美術
Gianni Quaranta 美術
Carmelo Patrono 装置








最近、TUTAYAの新入荷DVDのコーナーを眺めていたら

子供の頃にTVで見た映画『ブラザー・サン シスター・ムーン』が

棚に並んで置いてありました




この映画・・・思い出深いものがあります

子供の頃に従姉妹の影響で知ったヨーロッパ映画なんです

何度かTVで放映され、その度に

あまりの映像の美しさに心が震えて

いつまでも脳裏から離れなかった映画





イタリアの歴史に大きく名を残す

聖フランチェスコの青春時代を描いた物語です

監督は『ロミオとジュリエット』で有名な

イタリアが世界に誇る巨匠フランコ・ゼフィレッリ監督




イタリアのアッシジという街を舞台にした美しい青春映画

この映画に触れるのは20年くらいぶりでしょうか?

言葉もありません・・・・・

記憶の糸が美しく再び紡がれてゆくような空気に満たされました




いにしえの時代に生まれた奇跡のような人間ドラマ

想いの真摯さ故に、

生を交差する人々のエネルギーは美しく緑と共振する

豊かな大地に刻まれる祈り

フランチェスコとキアラの物語は

美しい教会に姿を変えて

今でもアッシジの街に息づいてる







アッシジの街

10年前に訪れたことがあります

朝に歩いた、聖キアラ教会のたたずまい

ヨーロッパの様々な都市、街を歩いたけれど

ここで感じた清清しい空気は別格でした




ブラザー・サン シスター・ムーン
http://item.rakuten.co.jp/book/3954018/







小鳥に説教したという伝説から

時に失笑され・・・

今尚、狂信と愉々されることさえある聖人フランチェスコ

しかし

時の季節が遥かに巡り 現在においても尚、

アッシジの街を美しく彩るのは

フランチェスコが想い描いた、愛の風景に他ならないのでしょう






美しい映画が見たい・・・・・

そんな想いを抱えるあなた

この名作を鑑賞なさっては如何でしょう?

『ブラザー・サン  シスター・ムーン』

きっと

言葉さえなくし

奇跡のように美しいシーンの数々に

心を奪い去られること確実です☆










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『愛を探す旅人たち』 2004-10-31日記
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「愛を探す旅人たち」

この言葉は「IP5」という映画の副題に使われている言葉です。
僕はあまり映画には詳しくないし、実際にそうそう映画を鑑賞する時間を抽出出来てはいません。


作家の塩野七生さんによれば
「本を読む時間がない、という人の弁を私は信じない」
ということらしいのですが、この言葉を自分なりに解釈するとすれば・・・(本当に本が好きならば、多忙な日々を送っていても、本を読み漁ることは十分に可能)、ということなのでしょう。
そういう意味合いで考えれば、僕にとって、それほどには映画は大切ではない、と言い換えることが出来なくもないです。


そんな僕でも、決して安くはないビデオ商品を過去に購入してしまった映画なるものが、何本か存在します。
その一つが「IP5」という映画です。


ビデオの解説(パッケージの裏表紙)に次のような言葉が記されています。
「世代の違う3人の求める愛を、大自然の中でうたいあげたロードムーヴィーの傑作」

そして
「フランスが生んだ名優、大歌手、イブ・モンタンの最後の熱演!」とも書いてあります。

監督はジャン・ジャック・ベネックスという方のようです。


僕には「愛」という言葉の意味が、掴みきれない未熟さのような「何か」があります(ちょっと大袈裟に告白^^;)。


愛、って一体何?


この映画を、半年に一度は棚から引っ張り出して鑑賞してしてしまう僕もまた、
愛を探す旅人の一人なのでしょうか。



あなたは現在「何」を、探していますか?。












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