2014/12/26(金)23:49
この世の果てには、美しい光がある
この世の果てには、光がある。
荒廃した砂漠の広がりが、そこにあるのではない。
20代の頃、とても人気のあったTVドラマに、「この世の果て」というタイトルのドラマがあった。どういう内容のドラマだったのかというと、この世のものとは思えないほどの美しい恋愛物語の予感に溢れながら、同時にまったくの救いのない暗闇とが同居している、ひじょうに深遠なドラマ。
そのドラマの主人公の男に当時の私はなぜかとても共感し、深く感情移入ができて、「ああ、自分だけではなかったんだ」と思いながら、TVに映る物語の進行を目で追っていたが、ドラマの最終回のエンディグは、かなりショッキングなもので、暗澹たる想いがしたものだった。
いま、思う。
あれから何十年もすぎ、あのドラマでは描かれなかったかもしれない、あるいは、当時の自分が見えなかったかもしれない、砂漠の先にある美しい光のドラマが、現在の私には見える、と。
この世の果てには、光がある。
美しい光がある。
この世の果てに、そのような光があるのだから、本来は、この地上にも、そうした美しい光を織り成す努力を培う責任が私たちにはある。
上記したエトセトラの気づきは、20代の頃の自分には皆無だった。
あれから20年が過ぎ、そこはかとなく、いろいろなことが見えてきた自分がいる。
こういうことを、 ”成長” と呼ぶ。深く、感無量が気がする。
しかし、明日には明日の北風が吹いてくる。ここは東北なのだ。厳しい闘いはこれからもずっと続くのだろう。
まあ、とにかく、私たちは、矛盾という名の川の流れそのものである。
来年、2015年。日本は、そして世界は、かつてないくらいの危機に見舞われる可能性は否定できない。
だが、そんな状況でも私たちは、私たちの世界の中で出来ることから目を背けず、前に進まなければならない。
2015年に、私は、そして、あなたは、いったいどんな光のドラマに気づくことができるだろうか。