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旧はぽん通信

2011年04月25日
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カテゴリ:其の他 想うところ


   被災者の口から出る生々しい現実。


   「ものすごい揺れの後、近くに住む仲人をしてくれたおばあちゃんとともに

    あそこに見える山に逃げた。」


   「港の方は津波が直接来たが、ここの商店街は、海岸から少し離れている。

    だけど町中を流れる川があるので、そこから濁流が氾濫。
  
    大人が走るくらいの速度で、あっという間に泥水が道路に押し寄せた。

    高さ1.5メートルにまで達する。

    店のものは泥でほとんどダメ。」


   「直接川の水が流れこんだ大きな道路以外の道は、

    逆にじわじわと水位が上がっていった。結局1メートル以上になったね。

    車なんかがプカプカ浮いてる。

    それが当たってシャッターとかがだめになっちゃったんだ。」


   「家は無事だったけど、近くに製紙工場があって、

    そこから津波が運んできたでっかい紙ロールが、庭先にゴロンゴロンある。

    水を吸っちゃって大きくて運べないので、小さくちぎっては捨ててるよ。」


   「津波で、土台を残して家ごと流された御主人。

    その御主人は、屋根にしがみついて、あの小高い山にぶちあたったところを、山の壁にジャンプ。

    登りきって助かった。」



   昼休み、他のチームの人たちと、町のひとたちが 「山」 と呼んでいるところへ行ってみた。

   実際に津波から避難した人たちが登った急坂を、私たちも登る。

   この急坂じゃ、高齢者の方、病人の方にはさぞ辛かったろう。




   そして登りきった頂上から反対側を見おろす。

   眼下にひろがっていた光景は、

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   全壊地区。

   本当に言葉が出ない。

   みんなで黙祷。





   私たちがお手伝いさせて頂いたところは半壊地区であり、

   形はとどまっているものの、崩れそうだったり、釘がそのまま出ていたり、かなり危険だ。

   最後にボランティアに入ったのは、居酒屋さん。

   私の得意な居酒屋さん。

   危険な箇所や、まだふんだんに残るヘドロかき出しは、チームの男性陣3人に任せ、

   私たち女性陣2人が頼まれた仕事は、酒瓶の泥おとし。

   
       ishi 7


   おそらく、こういう酒瓶は天井近くにずらーっと並んでいることが多いので

   そこまで大変ではなかったが、重労働となったのは小皿や小鉢だ。


   
   地震が起きたのは、14:46。

   ここでは、地元の人たちが、遅い昼を楽しんでいたのだろう。

   お盆に重なりあった、たくさんの食後のお皿。

   そこへいきなり泥水がひっかかる。

   そして一ヶ月、そのまま。

   泥は乾いている。が、お皿にのこった油分とともに表面にびっちり付いたまま。

   ちょっとやそっとじゃ取れない、しつこい汚れとなっていた。


 
   それを彼女と2人で、たわしでごしごしごしごし。

   ひとつのちっちゃいお皿を洗うのに、最低でも3分~5分かかったりする。

   それが山積み。

   永遠にごしごしごしごし。

   それで、あっと言う間に一日の作業が終了となってしまう。



   一軒が、この状態だ。

   私が「大掃除100年分」だと思ったのは、この気の遠くなるような仕事量だ。

   たいがいのボランティア作業が、こういった地道な作業の連続であり、

   そしてこれからは、もっともっと内容も緻密化、複雑化していくような気がする。

   ボランティアは足りない。

   人手が足りない。

   まだまだ復興は始まったばかり。

   被災地を立て直す、といった物理的なもの、

   被災者に元気を伝染する、してもらう、といった私たち相互間の精神的なもの、

   原発をはじめとするエネルギー、自然、地球に対する

   私たち人間が考えている愚かなことを反省、全人類で正しい方向へ導いてゆくのも、

   復興のひとつであると思う。

   私にできることは何?





   いつか、私が小鉢を洗ったあの居酒屋に呑みにいきたいなー。

   泥のあとの残る店内に貼られたたくさんのメニュー。

   おいしそうだったもの。

   私が好きな感じの居酒屋さんだった。

   作業後にその居酒屋さんを営む夫婦に御挨拶した。

   「絶対に、お店再開してくださいね。その時は来ますから。」

   心からそう思った。




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   野営するグラウンドに舞いおりはじめた春。



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   こういう嬉しいお知らせは、こっちが元気をもらえるよ。

   がんばっぺ!



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最終更新日  2011年05月02日 09時05分27秒
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