カテゴリ:お楽しみ
帝国劇場で11年ぶりに再演された東宝ミュージカル『ミス・サイゴン』を観て来ました。
前回は本田美奈子・入絵加奈子といったニュースターを生み出したこの舞台。後に本家ロンドン版を観た時にも「東京のほうがよかった」と思うくらいレベルが高かったので、今回も期待していきました。 本日のキャスト: ( )内は1992年版 エンジニア・・・橋本さとし(市村正親) キム・・・・・・松たか子(入絵加奈子) クリス・・・・・坂元健児(岸田智史) エレン・・・・・高橋由美子(鈴木ほのか) ジョン・・・・・岡幸二郎(今井清隆) エンジニアは市村正親の印象が強いですが、まったく違う人物になってて面白かった。這い上がりたいという若さがあった。ただ顔が日本人離れしてる?ので、アジア人というより欧米人っぽく見えてしまったのが、ちょっと不利だったかも。ジーザス・クライストなんかいいんじゃないの?って感じでしたよ。 でも声もいいし、背も高いし、これからも注目ですね。 ヒロイン・キムの松たか子は、あの高低差を歌いきれるかちょっと心配してたけれど、予想外に健闘。時々声が細くなるけれど、坂元健児との迫力あるデュエットを聞かせてくれました。 最初の場面でいきなり生着替えがあったりして、隣の男性なんかオペラグラスでしっかり見てました(笑) クリスに比べて大柄なのがちょっぴり損かな。 でも最後の場面が締まったのは、彼女の高い演技力のおかげです。 GIでキムの恋人・クリスの坂元健児は真面目なだけに最後が優柔不断なこの役は、ちょっぴり任じゃないかもしれなかったけど、前半の一途な感じがかわいらしかったです。 歌はさすがに上手いですし、これからの活躍が楽しみです。 ただ、松たか子のキムにはちょっと背が足りなかったかな。 前半はどうもマイクの調子がよくなかったのか、12列目でも少し小さく聞こえたので、歌唱力に問題があるのかと思ったけれど、二幕目はそんなこともなかったので、やはり微妙な音響の問題かな。 クリスの妻・エレンの高橋由美子は最近は劇団☆新感線など、舞台によく出ていますが、意外と太い良い声をしています。 ただ、その分高音が弱点で、今日も2度くらいひっくりかえっちゃいましたね。残念! 坂元健児とは釣り合いがいいと思いました。 クリスの同僚・ジョンの岡幸二郎は役替りで、クリスも演じています。 最近のミュージカルに欠かせない実力派ですが、ジョンはいまいちしどころのない役で、魅力全開とはいきませんね。やっぱりクリスで観てみたいと思いました。 久しぶりのミス・サイゴン。前回キャストのCDを聴いてから出かけましたが、正直全体のまとまりからすると、私の中では前回のほうがレベルが高かったように思いました。 ただ昔のことは美化されるのと、その後いろいろな作品を観て、比較対照も増えたこともそう思う一因かもしれません。 今回もあのヘリコプター(実物)が登場し、迫力あるシーンの連続でした。ヴェトナムが人気観光地として脚光を浴びる今だからこそ、上演する意味もあるのかもしれません。 いずれにせよ東宝ミュージカルの宝の一つだと思います。 これからも心に残るミュージカルをたくさん紹介してほしいです。 * * * * * * * その他おすすめの東宝ミュージカル 【エリザベート】 ウィーン初演のオーストリアミュージカルの翻訳。 日本ではまず宝塚歌劇団が版権を得、雪組の一路真輝主演でトート(死)を主役として上演された。 その後、星→花→宙と続演。来年は月組での公演が決定した。 東宝版は一路真輝がエリザベートを演じ、今年再演された。 トート役は四季を退団した山口祐一郎と内野聖陽。 あいにく楽天で関連商品がなかったので、一路が各国のエリザベートと競演したガラ・コンサートと、本家本元のウィーン版CDをご紹介します。 私はガラも観ましたが、珍しく演出が各国いろいろのアレンジになっています。ロンドンミュージカルではこうはいかないかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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