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中学にあがると、その英語の先生は転勤で、引越しをしてしまったのです。焦った母親は、どこからか、またいい英語教室がある、という評判を聞いてきました。早速、その先生のうちに菓子折り持参で私と妹と母でたずね、その場で入会することになりました。 この先生の指導力は、本当にすばらしかったです。お月謝もすばらしく高かったですけど。今でも覚えています。1週間1回45分プライベートで18000円です。つまり一時間6000円です。1978年ごろでこの値段です。それでも、たくさんの生徒さんを教えていました。月謝が高くてもみな辞めないし、それどころかどんどん生徒は増えていく。中学生ながらすごいと思いました。そして、親に「高い月謝を払わせているのは悪い」という気持ちも芽生えていました。姉妹ふたりで、英語だけで36000円です。すごいですよ。自分が母親となった今でも、自分達の娘に月36000円は払えないです。今はその金額の価値は6万ぐらいになっているかもしれません。決して私の家は裕福ではないですが、なぜかまじめに勉強すればお金を払ってくれる環境ではありました(高校までは公立でした)。 その先生は、文法を中心に進めて行き、文法事項を理解すると、こんどは問題集をどんどん解いて行かせます。宿題は一切ありません。お月謝が高かったので、私も真剣でした。文法がわかると英作文も長文も面白いようによくわかっていきます。この先生にならって英語がよ~くきっちりとわかる世界に入り込むことができました。文法は、魔法ようです。どんなに難解な文章でも文法を当てはめるとなぜかスルスルッとわかってしまう。学校での英語の成績は絶好調でした。(あくまでも学校内のテストで絶好調というだけで、全国レベルではありません。)やり方としては、教科書を全て口に出して丸暗記をしました。全部覚えてしまえば、英作文だって文法だって、穴埋め問題だってへのかっぱ。丸覚えは大変でしたが結果がついてくるので、それなりにがんばりました。そのころ、私は「将来英語の先生になる」という夢が出来てきました。理由は「中学の英語のテストの点がよかったから」です。 小学生時代は、英語を勉強していたもののそれほど実力がつくわけでもなく、反対に自尊心だけが育っていきました。中学時代は、いい先生に恵まれたこともあって、「学校英語」は本当によい成績でした。(今思うと、「中学時代、英語は得意だった」という人は星の数ほどいますよね) 無事、希望の都立の高校にも合格すると同時に、個人指導の英語教室も終了となりました。 後日談 その先生のお子さんは、女一人で世界旅行をし、それについての出版をしました。先生とお別れの日、その本をいただきました。世界旅行なんていう言葉は、私にはまだまだ理解できない15歳の春でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年08月16日 14時44分26秒
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