ビジネス・クラスの機内食
ゴールデンウィーク直前に急な出張が入り、3泊5日でアメリカ東海岸に行ってきました。みどりの日を帰りの飛行機の中で過ごしてしまっただけで、残りの連休は休むことが出来ました。「ゴールデンウィークといっても、休みなのは日本だけでアメリカは普通の日だから大丈夫」とあやうくそのまま働かされそうになりましたが、ちゃんと帰ってきました。いつもはJALに乗るのですが、今回は会社が提携しているコンチネンタル航空を使いました。一応、ビジネス・クラスです。成田を離陸してしばらくすると飲み物の後に夕食が出されます。ビジネス・クラスでは、前菜と、メインディッシュが洋食肉系、洋食魚系、和食の3種類あります。どこの航空会社もフライト・アテンダントが飲み物を出すときに、夕食のメインディッシュはどれにするか注文を取ります。前菜を食べてビールなどを飲んでいる間に食事を用意して、頼んだものを持ってきてくれるのです。私は和食を選びました。となりの席の食事が配られ、さて私の番と思っていると、アテンダントが和食がなくなってしまったので2種類の洋食のどちらかに替えてくれないかと言って来ました。えっ、そんなあ、と思いましたが、私はそれほど和食にこだわる方ではないので、じゃあ、仕方ないから、シーフードでがまんしました。シートの具合はなかなかよく映画などを観ながら一眠り。12時間弱のフライトも残り2時間となった頃、もう一度食事がでます。となりに座ったアメリカ人が、和食を試してみる、とアテンダントに注文しています。さて私の番。今度こそ「Japanese!」と言うと、残念ながら和食はなくなってしまったとのこと。さすがの私もキレてしまいました。「ディナーの時も私は和食を食べることが出来ずに違うもので我慢した。なのに、またなくなったとはなんたることであるか。そのときは前列から配っていってなくなったのだから、今回の食事のときこそは後ろの席から配るべきではなかったか。それは、It’s not fair!であり、your faultである」とまくし立てました。こういうときの私は自分でもびっくりするくらい流暢で説得力のある英語をしゃべります。まあ、あんまり騒ぐのもオトナゲないので、ちぇっ、仕方ない、チーズオムレツで我慢する、と寛容さをみせます。しばらくするとチーフ・パーサーが席までやって来て、「誠に申し訳ないことをした。I don’t know why, but…和食の数が少なかったようなのです」などと言い訳をする。こういうI don’t know why, but…というわが責任にあらずというのがまたカチンときます。「食事を配る前に注文を取っているのであるから、もしconflictがあればその時点でresolveできるはずである」と説教してしまいました。現に以前JALに乗ったとき、すべての注文を聞いた直後、和食を頼んだ人ひとりひとりに「和食の数が足りなくなってしまいました。差し支えなければ他のものに替えてもらえないでしょうか」などとアテンダントが聞いてまわっていた事がありました。乗客の中には、「せっかくだから和食でも食べてみるか」という程度の日本以外の国の人もいて、快く変更に応じてくれ、最終的に希望通りに食事がいきわたりました。コンチネンタル航空のチーフ・パーサーは、「I agree with you.」と平謝りだったので、私の怒りもそれほどではありませんでしたが、「That is the split of hospitality!」と付け加えておきました。我が娘たちよ、自分が不快に感じたこと、不満に思っていることを、きちんと表現できる英語力だけは身につけておきなさいね。