Lyrique☆な部屋

Dragostea Din Tei（恋のマイアヒ）

Ma-I-A Hi, Ma-I-A Hu
Ma-I-A Ho, Ma-I-A Ha-Ha

もしもし、やぁ。
俺だよ、無法者だよ。

そして、愛しい君に聞こう。
幸せを受け入れて欲しいと。

もしもし、もしもし。
俺、イカレタ奴さ。

俺はワン切りしたけれど、君からかけ直して来るよう無理強いしたかったんじゃないんだってわかって欲しい。

君は行きたいんだろ、俺を残して。
連れて行ってはくれない、俺を連れて行ってはくれないんだろ。

君の面影そして、菩提樹の元で交わした愛よ。
君の瞳に思い出させて。

君は行きたいんだろ、俺を残して。
連れて行ってはくれない、俺を連れて行ってはくれないんだろ。

君の面影そして、甘く香り咲き乱れ散る菩提樹のような夏の日の はかない愛よ。
君の瞳に思い出させて。



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無法者（haiduc）＝政治的には悪人なんだけどいわば義賊って奴で・・・悪い金持ちからは頂くが、貧乏人には施すくらい。
弱者からはヒーロー扱いされたり、カッコイイワルって云うか・・・いるでしょ、ワルなんだけど凄いイイ奴。
一番近いのはロビン・フットって感じだけど、日本人には案外どんな人なのか認知度が低い。
日本的に解りやすい線だと「もしもし、やぁ。俺だよ、ルパン３世だよ。」かな？



イカレタ奴（Picasso）＝抽象画で有名なチョッと変わった感覚の画家。
ピカソをイカレテルとは言わないけれど、どうしてもイメージとして「イカレタ芸術家」とか「変わり者」とか付いて回る。
この場合には、「君にイカレテル夢追う男」のような感覚かな？
メンバーのラドゥのニックネームが‘ピカソ’で、ラドゥがこの部分のパートを歌っています。
たまたま‘イカレタ奴’とラドゥのニックネームが被ったか、洒落っ気の有るDANがあえてその‘ピカソ’の意味をラドゥのニックネームをもじって表現したのかは不明ですが、全体の歌詞としては少なくともラドゥの個人メッセージとは思えませんので、‘ピカソ＝ラドゥ’では無いと思います。



ワン切り（Ti-amdat beep si sunt voinic）＝プロモーションビデオでもボディービルダーの画像が出たり、ラドゥのキメポーズとか出るので・・・筋肉とか力とか体力、体格に関する事だと錯覚しそうだけど・・・この場合、‘無骨‘とか‘ぶっきらぼう‘‘横暴‘と云うような意味で、‘横暴な発信音‘‘ぶっきらぼうな発信音‘のみ送ってて、電話かけて通話してはいないのね。
鳴らしただけ・・・鳴らして切っちゃう・・・つまりワン切り。

ワン切りって事は、相手に「かけてよ！」って意味でしょ。
用が有るなら、相手が出るまでチャンとかけろ！・・・って思うかも知れないけど、出られないシーン（例えば会議中とか教室とか諸々？）も有ったりするので、「俺だよ、話したいんだ。君も話したいなら履歴からかけ直して！」みたいな、相手を気遣う紳士的な意味も有るけど、料金の節約で相手に掛けさせる事もアリらしい！（笑）

そんなわけで・・・歌詞の‘彼‘は彼女に「発信音を送った」けど、横暴に（豪そうに）「かけてよ！」ってつもりは「全く思って無い・・・本当にそう思っての事ではない」のだと（相手に伝わらぬ事だけど自分の中で）彼女へその行為についての理解して欲しいと思っている。
このシャイな躊躇いのような部分から・・・「俺」ではなく「僕」の方が似つかわしい気もするが・・・どうしてもＤＡＮ（作詞者）のＰＶのイメージから抜けられず、全体としてアンバランスな訳になってしまっています。



菩提樹の元で交わした愛（Dragostea din tei）＝誠では無い愛（偽りの愛）、菩提樹の下の愛、はかない愛、刹那の愛、短い夏の日の散った愛、夏の日の刹那な愛。

菩提樹は初夏咲き甘い香りに包まれるがそれはとても短いもの・・・命短く甘く香り咲き乱れた菩提樹のような、夏に交わした刹那な愛。

Ma-I-A Hi, Ma-I-A Hu
Ma-I-A Ho, Ma-I-A Ha-Ha
ここにある「Ma-I」は「Mai(マイ)」で、５月と云う意味だと、作詞者本人の談。
ルーマニアは５月に夏が始まり、夏は恋の季節・・・そして、菩提樹はその季節の代表的な花（一気に咲き乱れサッと散ってしまう夏の花）で夏の恋（パッと燃え上がりすぐに消えてしまう花火のような恋）の象徴。