2006/02/23(木)07:18
天体観測儀-アストロラーベ-の絵
興味深い絵の便箋をいただきました。
タイトルは「天体観測儀に関する論文 序章」です。
天体観測をしている親子の絵のようなのですが、大人が手にしているのはアストロラーベ(アストロラーブ)という天体観測儀です。
アストロラーベ(アストロラーブ)について>アストロラーベ(アストロラーブ)について
さて、ここで興味深いのは、天体観測が医学にも使われていた時代があったということです。
『aromatopia48号イスラム文化の香りとハーブ-中近東を中心に-』の「アラビア占星術と医学」の中では(ここでは「アストロラーブ」として紹介されています)、9世紀から10世紀にかけて活躍したユハンナー・イブン・アッ=サルトが、その著作『占星医学概論』で、アストロラーブを使ってアセンダントを見つけ、それを治療の指針の一つにしていた、と記されています。また、11世紀の学者アル=ビールーニーの『占星術入門』では、星座や惑星と植物・香りの関係について示されていたとのことです。
天体、即ち、月や星の影響と言いますと、引力や磁力が人体に及ぼす影響を思い浮かべますよね。昔からそのようなことを感じて、それを証明するべく研究していた人がいたというのは、素晴らしいことだと思います。
横浜こどもの美術館のHPの中では、アストロラーベの作り方が掲載されています。
アストロラーベの作り方>アストロラーベの作り方
日本でも、江戸時代に、和風アストロラーベを作った人がいます。
平天儀>平天儀
物語の感じられる一枚の便箋の絵からひろがる、占星術と植物と香りの世界、アロマの新たな一面に触れてみるのも楽しいですよ。
aroma accessory mikoma>aroma accessory mikoma