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数千人が救出拒否、家への愛着などで、ニューオーリンズ- CNN/AP
ニューオーリンズー米南部のハリケーン被害で、最大の被災地ニューオーリンズ市内に取り残されている住民の本格的な救出活動を開始した市警のリリー本部長代理は5日、数千人規模が自宅への愛着やペットの世話などを理由に、避難を拒否している、と述べた。ニューオーリンズの人口は約50万人。 救援に当たっている警官らは、市内は完全に破壊され、飲料水、食料、仕事もない、と説得しているが、効果はない、という。言葉による同意を基本方針にしているが、本部長代理によると、警察には、実力行動で、強制救出に当たる権限が与えられている。しかし、この権限を実際に、行使しているかには言及しなかった。 避難を拒絶している住民の中には、略奪を目的にしているグループもいるとみられる、という。 ネーギン市長は5日、地元ラジオに、退去を拒否している住民に対しては飲料水の配給を断る、との強硬路線を示している。 収まらぬ略奪、「暴動怖い」恐怖増幅…米ルイジアナ【バトンルージュ】 ハリケーン襲来から4日たった2日も、ルイジアナ州ニューオーリンズ市内の繁華街などで略奪行為が収まらず、治安の悪化に歯止めがかからない。 ブランコ知事は1日、「ニューオーリンズに到着した州兵300人はイラクから戻ったばかり。彼らは撃ち方も殺し方も知っている」と治安を乱す者に“宣戦布告”した。 手口も大胆になる一方で、あるドラッグストアでは、フォークリフトでシャッターが壊され、略奪に遭った。治安を担当するはずの警察も、被災した多くの警官が離職。「地区によっては20%減」と、CNNは伝えた。当局は当初、「生活必需品だから」と緩やかな対応だったが、略奪行為がさらに過激化し、盗んだ銃で武装した者らが、力ずくで水や食糧を略奪するに至って、凶悪犯罪として対処せざるを得なくなった。 市内のキャナル通りでは、略奪者らが店舗の鉄のシャッターを壊し、衣類や宝石なども奪い始めた。大型スーパーのウォルマートでは、ショッピングカートに電子レンジやクーラー、包丁のセットなど、必需品とは思えない物品を満載して盗む光景も見られたとAP通信が伝えている。 ーーあまりのことの大きさに恐れを感じて最近はテレビも見ていない。新聞とネットでかろうじて情報は得ている。 列を作って他州のシェルター行きのバスを待つ人々、我れ先に乗り込もうとする人々の画像を見ると、見事なくらい黒人ばかりで、あたかもアフリカのルワンダかコンゴの難民の写真でも見ているようだ。 そこに映っていない、黒人以外の人種はどこにいるのか。白人、東洋人、日本人、韓国人は? もちろん、最悪の事態の前に自力で退避していたという。 結局、貧しい住民(ほとんど黒人)は、退避勧告が出ても、車がない、あってもガスがない、で逃げようがなかったのだ。そのまま留まった結果、直接的に被災にあったことになる。 この南部の貧しさだが、1960年代の公民権法以前の話ではない。21世紀だ。何億ドルと出資して火星に探検ロボットを打ち上げるような科学の先端を行く国で、よその国の独裁者一人を捉えるために、何百億ドルという費用を使って何万という軍隊を派遣するような国で、いったい、21世紀にもなって何が起こっているのか。 だいたいニューオーリンズというと、フランスの植民地だったことや、ジャズのメッカとしても知られており、エキゾチックな雰囲気の米国内でも有数の国際的観光地であり、同じ南部のアラバマやテキサスなどと比較して南部の都市としては平和な印象が強かったと思う。 それが今回の災害で全世界に露呈したのは、街の住民の28% が平均所得(年収$28,000 )以下、高卒資格取得数は全米で下から2番目、という暮らしぶり、ハリケーンが来ても逃げ場も、逃げる手段もない。かろうじて逃げられても、エアコンも下水処理もないドームのシェルターに何万人と閉じ込められて、避難民同士が食べ物を争い、女性や年寄りが暴行を受けてもどこにも逃げ場がない。 取り残された人々が無法に走るのも理解できないことはない。法律や警察は結局、白人住民のためにあるのであって、彼等黒人にとって無関心な機関であり、日頃から自分たちを守ってくれる存在でないことを知り抜いているからだ。 低所得の黒人が被災者の大多数であることから、一万人近くという国民が命を失う非常事態でありながら、政府首脳の無関心さが目立ち、被災者対策が遅れたとも言われている。もし、被災者の第多数が高額所得の共和党支持者の白人であれば、政府はどれだけ俊敏に対応していたことだろう。 暴動というと、1992年4月にロサンゼルスで黒人大暴動があったのを覚えている。 ”ロサンゼルスで無抵抗の黒人に白人警官が殴打した事件で、この警官に無罪の評決が下って大暴動が発生した。死者55人、負傷者2383人、逮捕者1万3379人、被害総額7億1700万ドルという大事件になったロス暴動である。暴動の背景には、アメリカ社会で貧困層にあえぐ黒人の不満があった。http://www.kamiura.com/abc21.html” この少し後、ロサンゼルスに行ったとき、空港から市内まで2時間かけて市バスに乗ったが、乗客は見事なほど黒人ばかりだった。車を持たない人種=貧困層という訳か。その時、グレイハウンドバスでカリフォルニアを旅したとき、太った白人の大男のドライバーの黒人やメキシコ人労働者など、白人以外の乗客に対する態度は横柄そのものだった。 ニューヨークでも1977年に大停電があったとき、黒人の住民を中心とした略奪があったという。 ”1,977年(昭和52年)7月14日。13日の午後9時30分頃発生した、ニューヨーク市の大停電が、14日午後1時前普及。ニューヨークの5分の4にあたる地区が停電し、1,000万人に影響が及んだという。15時間にも及ぶ停電は、強盗や放火で約2,000人が逮捕されるという事件も起こしている。(ニューヨーク大停電)http://homepage2.nifty.com/yocyan1854/rekisi07.htm” でも2年前、2003年の8月に同じ大停電が起こったとき、何のパニックにもならなかった。もちろん大洪水のような非常事態がきたら、今のニューヨークがどう反応するか分からない。でもおそらく、ニューオーリンズのように無法化することはないと思う。ここでは、人種がいりまじって住んでおり、居住地が線を引いたようにくっきりと分かれた南部やロサンゼルスのダウンタウンより人種間の軋轢が少ないように思う。 とにかく南北戦争が終わって奴隷が解放されて140年たつが、結局、この国は未だに黒人問題を引きずったまま何の解決策もなく、この先百年たっても、問題を過去の汚点として保持し、彼等の存在を無視し、白人の生活圏から見えない壁で隔離したまま、進んでいくような気がする。 The ugly truth ーWhy we couldn’t save the people of New Orleans September 4, 2005 http://www.nydailynews.com/front/story/343324p-292991c.html Bubbling up from the flood that destroyed New Orleans are images, beamed around the world, of America's original and continuing sin: the shabby, contemptuous treatment this country metes out, decade after decade, to poor people in general and the descendants of African slaves in particular. The world sees New Orleans burning and dying today, but the televised anarchy - the shooting and looting, needless deaths, helpless rage and maddening governmental incompetence - was centuries in the making. To the casual viewer, the situation is an incomprehensible mess that raises questions about the intelligence, sanity and moral worth of those trapped in the city. Why didn't those people evacuate before the hurricane? Why don't they just walk out of town now? And why should anyone care about people who are stealing and fighting the police? That hard, unsympathetic view is the traditional American response to the poverty, ignorance and rage that afflict many of us whose great-great-grandparents once made up the captive African slave labor pool. In far too many cities, including New Orleans, the marching orders on the front lines of American race relations are to control and contain the very poor in ghettos as cheaply as possible; ignore them completely if possible; and call in the troops if the brutes get out of line. By almost every statistical measure, New Orleans is a bad place to be poor. Half the city's households make less than $28,000 a year, and 28% of the population lives in poverty. In the late 1990s, the state's school systems ranked dead last in the nation in the number of computers per student (1 per 88), and Louisiana has the nation's second-highest percentage of adults who never finished high school. By the state's own measure, 47% of the public schools in New Orleans rank as "academically unacceptable." And Louisiana is the only one of the 50 states where the state legislature doesn't allocate money to pay for the legal defense of indigent defendants. The Associated Press reported this year that it's not unusual for poor people charged with crimes to stay in jail for nine months before getting a lawyer appointed. These government failures are not merely a matter of incompetence. Louisiana and New Orleans have a long, well-known reputation for corruption: as former congressman Billy Tauzin once put it, "half of Louisiana is under water and the other half is under indictment." In 1991, a notoriously corrupt Democrat named Edwin Edwards ran for governor against Republican David Duke, a former head of the Ku Klux Klan. Edwards, whose winning campaign included bumper stickers saying "Elect the Crook," is currently serving a 10-year prison sentence for taking bribes from casino owners. Duke recently completed his own prison term for tax fraud. The rot included the New Orleans Police Department, which in the 1990s had the dubious distinction of being the nation's most corrupt police force and the least effective: the city had the highest murder rate in America. More than 50 officers were eventually convicted of crimes including murder, rape and robbery; two are currently on Death Row. The decision to subject an entire population to poverty, ignorance, injustice and government corruption as a way of life has its ugly moments, as the world is now seeing. New Orleans officials issued an almost cynical evacuation order in a city where they know full well that thousands have no car, no money for airfare or an interstate bus, no credit cards for hotels, and therefore no way to leave town before the deadly storm and flood arrived. The authorities provided no transportation out of the danger zone, apparently figuring the neglected thousands would somehow weather the storm in their uninsured, low-lying shacks and public housing projects. The poor were expected to remain invisible at the bottom of the pecking order and somehow weather the storm. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月07日 01時21分37秒
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