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まあせんせいのお知らせです!!

男性保育者の一人として

僕の勤務する園には、たくさんの男性が勤務しているが、以前より男性が多かったのではなく「大きなおうち」を保育目標に、家庭に代わる第二のおうちのような保育園を形成するにあたり、女性に偏らずに男性も含まれたのがきっかけであった。5年前に僕と、もう1人の男性が採用され、今では9名の男性が勤務している。その男性達の経歴も様々で、教員の免許を持っている者や、音楽会社を辞めて転職してきた者、元モデルや東大の大学院生までいる。そして4月からは公務員として公立保育所に10年間勤めている男性も、僕らの仲間になる。なぜ公務員を辞めてまで男性が集まるのか。それは園長先生をはじめ、女性職員や保護者の理解があり、男性も働きやすい環境が整っているからだ。また男性同士でも切磋琢磨でき、私立園の職員として、園長のアドバイスを基に柔軟に自分で道を切り開いていけるのである。将来は保育士や管理者として園に残る者もいれば、保育士の経験をベースとして、現場と平行しながら研究職に進む、音楽をつくる、おもちゃをつくるなど、努力によって様々な可能性もあるのだ。そのような様々な男性の目標を支援する環境が整っているから、男性達が集える園なのであろう。
毎日、子ども達と一緒に生活する中で「大きくなったら、まあせんせいみたいな先生になる。」と男の子に言われた時、保育園に男性が必要である意味がわかったような気がした。色々な人に「男性のよさはなんですか?」と訊かれるが、僕は保育の仕事に男女の差はないと思う。男性のよさと言えば力仕事を思い浮かべる人も多いと思うが、それは大人の都合であり、子どもとのダイナミックな遊びなどは、男女差ではなく個人の技術と体格である。子どもにとっては、男性が保育園にいるだけで、保育は男女の仕事であるという認識が生まれる。子どもの認識が偏らないことが男性保育者の存在する一番のよさなのではないだろうか。今後も全国的に男性保育者が増加すると思うが、男性が保育や育児することが当たり前の社会になるには、もう少し時間がかかる。しかし現在、男性がいる保育園の子ども達が育ち15年経った後には、自然と男性に対する意識が変わり、真の男女共同参画が実現していくのではないだろうか。僕は、その時まで男性保育者の一人として胸を張って子どもと向き合っていきたい。

読売新聞連載5回目訂正版


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