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第5章 肥満が社会に与えた衝撃

-身近なクライシス
最近の新聞紙上で世間の大きな関心事となったことがあります。それは、2003年2月26日午後3時に山陽新幹線で発生した居眠り運転・緊急停車事件です(広島発東京行き-ひかり126号)。幸いにして大事故には至りませんでしたが、運転士の「睡眠時無呼吸症候群」が原因と判明したときには、なるほどと思いました。

この運転士(33歳)は172cm、体重が110kgを超えていて、普段から睡眠中のイビキが大きく、この日も運転中に猛烈な眠気に襲われ、列車は岡山駅手前で自動停車しましたが、車掌に起されるまで眠ってしまっていたようです。

実は同じ原因によると思われる、世界中を震撼させた事故がいくつかすでに起っています。映画「チャイナ・シンドローム」で有名になったスリーマイル島原子力発電所事故(1979年)、スペースシャトル・チャレンジャーの事故(1986年)、エクソン社オイルタンカー座礁によるアラスカ原油流出事故(1989年)などで、いずれも関係者に睡眠時無呼吸症候群の患者がいて、それによる人為的ミスの可能性が指摘されています。これらの事故は人的被害のみならず、深刻な環境汚染ももたらしました。



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