●下肢のむくみ=脚がむくむ。下肢の浮腫。→「血管浮腫」「浮腫」
「足がむくむのは、血行が悪くなって足に水分が溜まるから。では、その時体の内部ではどんなことが起きているのか? 水分は体のどこからくるのか?
血液は心臓から動脈を通じて送り出され、より細い細動脈や、さらに細い毛細血管へと行き渡る。血液に含まれた酸素や栄養素は、水分に溶けて毛細血管の細胞膜を通って細胞に入っていく。酸素が二酸化炭素に変わり、栄養素が使われた後、水分は役目を終えて静脈に回収され、心臓に戻る。
ところが、長時間立っているなどで、重力のために血液が心臓に戻りにくくなると、細胞や毛細血管から水分が回収されにくくなり、下半身に溜まってむくみにつながる。
●締めつける下着はむくみやすい?
足のむくみの原因は下半身の血行が悪くなること。では、下半身を締めつけるガードルや厚手の弾力ストッキングは、血液の流れを圧迫して、むくみはもっとひどくなるのでは?
[弾力ストッキングの効果]
ハードな仕事の看護婦さんたち。片足に弾力ストッキング、もう一方に普通のストッキングで1日勤務した後、全員の足の表面積増加率を比較すると・・・・
普通のストッキング(+2.2%)
弾力ストッキング (+0.6%)
表面積が増加したのは、足がむくんだからで、弾力ストッキンングは普通のストッキンングに比べ、、むくみ(浮腫)を抑える効果があった。
●弾力ストッキングは何故よい?
きついガードルは、きつくないガードルに対して、立っているときは2倍近い力で身体を圧迫する。その結果、下半身を流れる血液の量は、10%以上も減る。座り仕事の女性はきついガードルは避けた方が良い。
又、弾力ストッキングがむくみを抑える効果があるのは、足の3カ所でかかる圧力が違っているため・・・
太もも (8mmHg)
ふくらはぎ(15mmHg)
足首 (35mmHg)
下にいくほど強くなり、ポンプのように血液を押し上げる。長時間立ち続けて、静脈が血液を心臓へ戻す機能が落ちてきた時に、弾力ストッキングの圧力が助けてくれるわけだ。ただし、きつすぎると逆にむくむので、140デニールくらいがベストとされる。」(NHKためしてガッテン)
http://www.j-mab.com
■好酸球増多性血管浮腫症
足がむくみ、足の甲に触れるとゴムまりのような弾力。皮膚に変化はなかった。血液検査では白血球が正常値(7000/dl)の2倍近い。しかも正常時には白血球の1%ぐらいしか無いはずの好酸球が全体の60%を占めていた。
好酸球はアレルギー疾患で増加するが、アレルギーはない、また寄生虫
感染でも好酸球は増えるが、それも無かった。
若い女性で好酸球増多に伴い足のむくみと痛みを訴える病気に「好酸球増多性血管浮腫症」と病気があり原因も病態もよく分かっていない。
米国では性差無く発症し、足の浮腫・痛み・体重増加を繰り返す。
日本では女性に発症するタイプは繰り返すこともなく体重増加もなく、比較的軽症例が多い。
むくみのメカニズムから分かったことは、足の血行を良くすればむくみ(浮腫)は軽減されるということ。では、普段の生活の中でむくみを予防・解消する簡単な方法は?
5人のエレベーターガールに休憩時間ごとに2分ずつ試した結果、ふくらはぎから下の体積は
・・・青竹踏み(-1.0%)
屈伸する(-2.4%)
足枕 (-0.6%)
で、一番効果があったのは屈伸運動をした場合。
●外出時 靴はかかとが低く、足先が開いている大きめのもの。ハイヒールはほとんどはかない。たまにはくときも、隙あらば机の下などで脱いでいる。
帰宅したら 足指を広げて血行を促す。足を高い位置に置いて休める。
バスタイムは お湯と水のシャワーをかわるがわる充てて刺激で血行促進。
就寝前 オイルやクリームをつけてマッサージ。顔と同じようにやさしく入念に。
就寝時 足に枕をあてて寝る。
参考資料(NHKためしてガッテン)