伝説の根管治療法8(Per+GA、3MIX+α-TCP)
今年もお世話になりました!コロナ騒ぎ以来、年末の職場の忘年会は見合わせている。臨床系の記事はこの症例で今年は終わりになると思うが、なんとも後味の悪い内容だ。こんなことは今年で終わって欲しいものだ。40代女性、右下3、PerGAかなり歯肉が腫れており、レントゲン写真でも陰影が強く出ており広範囲な炎症があることが分かる。ちょっと心配になるほどの(蜂窩織炎=昔は死んでいた、に進展するとか)、あまり見かけない症状だった。こうなるまで放置するかな?、というか患者が歯髄を残してくれと言い張ったのかもしれない。それは現代歯科医学では不可能なのだが。見れば分かる程度のCR:ダイレクトボンディングが下手過ぎ、漏洩が起こって細菌感染していると思われるが、前医はレーザー照射でお茶を濁していた。歯科でのレーザーとはやっている感を出すためのおまじないにすぎない。僕も使ったことがあるが、全く使えない。何に使うのか分からないレベルだ。既存のCRを除去してみるとというか、ポロッと脱離した。歯髄を保存しようとは思っていないことが伝わってくる処置だった。こういうのは良くある。痛くなったら神経を取って被せるというビジネスモデルに持ち込むために地雷を仕掛けるのだ。仕込み。そこまで悪意があるのかどうかも分からないが、薄々は感じていると思う。法律用語で言うところの「未必の故意」と言っても良い。歯科業界は100年も200年も同じことをやっていて、すっかり時代遅れになっているのだが、それにどっぷり浸かり抜け出そうとは思っていない「魔境」だ。うかうか近づくと喰われてしまう。では時系列でどうぞポロッとCRが外れたが、内部は軟化象牙質だらけで、覆髄もされていない。点状露髄が認められた。この手の症例では3MIX+α-TCPがないと歯髄を保存することは難しいだろう。歯髄が少しでも残っていれば再生する可能性もあるのだ。α-TCPは入手困難になっている。そんなものが普及したら業界が食えなくなると思っている人間がいるのかもしれない。思った通りだが、歯髄は完全に失活しているように見える。根管を明示する。超音波スケーラーの#15のエンドチップで洗浄する根管内を乾燥させる必要はない。汚い綿栓を突っ込んで感染を広げるようなことをせず、根管に水平方向にエアブロウするだけで良い。一回目の3MIX+α-TCPは精製水練りだからだ。二回目の3MIX+α-TCPは50%クエン酸水練り。こうしないとすぐにはCR:ダイレクトボンディングできない。精製水練りは硬化が遅いからだ。固まったらフィニシングラインを1mm確保してCR:ダイレクトボンディングで終わり、抗生剤投与。CR:ダイレクトボンディングと言っても吟味した漏洩の心配のない製品を使う。もし治りが悪い場合は再度同じ治療をするが、どうだろうか?ちょっと心配している。