BBSでちょっと話題になっているので、
そこも参照していただきたいのですが、
一般の方は「咬合治療」とか「噛み合わせの治療」というものが
歯科が専門とするものであって、
どこの歯医者に行ってもそれが受けられると思っていらっしゃるかもしれませんが、
それは大いに期待外れなのです。
患者としては新しい冠を入れたりすると、
けっこうな違和感を感じたりするので、
これが歯医者に治せないはずはないよね。。
と思うでしょうが、そうはいかないのです。
なぜなら「咬合治療」というものは非常に難しいもので、
理解できる歯医者は少なく、
実際にできる歯医者はもっと少ない、
歯学部でしっかり理論から臨床まで教授できる先生がいない、
教科書すらない、
それが現状なのです。
歯医者はもちろん「咬合治療」の重要性を痛感してはいるのですが、
実際にはできないので、
できるフリをしてなんとか適当にやっている場合がほとんどです。
たとえば、よく判らん時はあんまり当たらないように低くしておけば
患者は文句言わないよね。。そんな感じです。
その場で問題がなくても、
数年後に咬合性外傷でグラグラになって抜けたりしますが、
咬合が解らない歯医者には単なる歯周病にしか見えなかったりします。
そんなに重要なのに、なんで??
と思われるでしょうが、
微妙な噛み合わせの凸凹や下顎の動きを知覚できる歯医者がいない、
たとえて言えば、
金属研磨の熟練の職人は指先の感覚だけで、
1/1000mmの凸凹を知覚するとか、
そこまではいきませんが、
それに近い超高感度な知覚能力が必要なのです。
微妙過ぎて目に見えない世界なので、
自分と患者は知覚できるが、
他人に教えることができない。
仮に知覚できたとして、
それがどのような意味を持つのか?
それが解らないと、どこをどのくらい調整してよいのか判らない、
つまりものすごい集中力と明晰な頭脳がないといけない、
しかも、「咬合調整」には診療報酬がないので、
ボランティアでできる歯医者でないといけない。
まあ、そんな3拍子そろった歯医者は稀有です。
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