微生物腐食に関するサイトはこのところ増えているようで、
いろいろと虫歯の事を考える上で参考になります。
虫歯にはやはり微生物腐食も大きく関与しているのだなと思わせます。
というか、
虫歯は微生物腐食の典型例と言っても差し支えないでしょう。
特に歯科関係者は早くこのことに気が付いて欲しいものです。
そうすれば、この世から虫歯が消える可能性が見えてきます。
実際に、僕の目が届く範囲では虫歯は克服されています。
http://www.bio.nite.go.jp/nbdc/mic2009/knowledge_2.html
http://www.edstrom.co.jp/resources/water_biofilm.htm
微生物腐食の原因の1つに「酸素濃淡電池効果」、「通気差電池効果」というのがありますが、
もう1つ硫黄還元細菌(SRB)という嫌気性細菌の関与も知られており、
口臭の原因物質の1つ硫化水素との関係も伺わせるが、
硫黄酸化物を硫黄イオンまで還元する過程で電子を金属(歯の場合はカルシウム)から奪って腐食させる機序が知られています。この反応においても重曹=重炭酸イオン(HCO3-)は阻害因子(虫歯を防ぐ)となります。
還元された硫黄イオンは最終的には、鉄イオン(血液成分)と結びついて硫化鉄となって沈殿します。
この黒い物質、どこかで見たことはありませんか?
そうです、虫歯の色ですね。
この硫化鉄はこれ以上虫歯が進行しないためのバリアになります。
なぜだか、お解りですよね?
硫化鉄はSRBがこれ以上還元できない物質というだけではない、
分極剤として腐食電流を阻害するのですね。
ですから黒い虫歯は進行が遅いのであまり心配しなくてもよいわけです。