40代女性、右上6、残根、歯根分離
レントゲンでは歯根はバラバラになっているので、
通常は保存は有り得ないが、
繋いで使えるようにすることは可能だ。
残根上の軟化象牙質を除去し、
CRでピンレッジド・コアを築成する。
歯科医療の常識では歯根にポストを刺さないと冠の維持はできないと習うがウソだ。
複雑な歯根面形状にCRコアでも十分な維持力が得られる。
この方が歯根破折のリスクが少ないという利点もある。
技工室での作業は、
石膏の作業模型を作製し、
CKで連結する。
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裏面観、ピンレッジが見える。
ポストの形成が困難な症例ではピンレッジは有効な維持装置だ。
歯根の間の清掃性はどうするのか?
歯間ブラシは通さなくていいのか?
という疑問が湧くと思うが、
心配されなくても大丈夫です。
V7という「つまようじ法」歯ブラシがあります。
歯間ブラシを使うと歯根面が露出して、
腐食電極化するので虫歯になり、
かえって歯の寿命は短くなる。