I歯科医院の高楊枝通信。

2021/07/25(日)01:14

今日の充填治療1.6(中級編)

今日の充填治療シリーズ(196)

20代女性、右上5、外傷性カリエスによる歯冠破折 この子は子供の頃からうちに来ている子なんだが、ちょっと大学に通うために他県に行っていて、僕が目を離したすきに、神経を何本も取られて銀歯になっていたり、土台だけになっていたり、今日する予定のほぼ残根になっているようなことになっていた。 実は虫歯や歯周病という病気は存在しない。というとそんなバカな、、と思われるかもしれないが、それはある意味真実で、虫歯は咬合性外傷(歯ぎしり、食いしばりなど)により微小なクラックが入り、、というのがそのきっかけだし、歯周病はきっかけは細菌だとしても、その進行度合は咬合性外傷のあるなしで大きく異なる。 だから、咬合性外傷がなければ、虫歯にはならないし、歯周病で歯を失うということはない。 この子も若いのに、ストレスが歯に来るタイプだ。 この右上5も咬合性外傷によるクラック>虫歯の進行>歯冠破折という経緯をたどったと思われる。 このような場合、他院で行われたように神経を取って冠を被せるというのが標準治療ではあるのだが、より歯が喪失してしまうのを先送りできる方法は神経は取らずにCRでその場で直接歯冠修復することだ。 しかし、ほとんどの歯科医師は口腔内で(口腔外でも)歯を作ることができないという患者にしてみれば愕然とする事実がある。多くの歯科医師は歯を作るような仕事は歯科技工士に丸投げするのが当然という思い上がった考えを持っている。歯学部の学生の時の歯型彫刻の実習ですら僕に外注してくる香具師はたくさんいたw では時系列でどうぞ

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