20代男性、左上6、歯牙破折、咬合性外傷
歯を噛み割ってしまうのは奥歯の遠心(奥側)に多い。
しかも同じ歯でも奥側の方が酸素濃度が低いので、酸素濃淡電池の形成により虫歯になりやすい。
現代歯科医学では虫歯の電気化学的な発想は全くないので、虫歯のできやすい部位がなぜあるのかは闇の中だ。せいぜい奥の方は磨きにくいからだろう?くらいのものだ。
この歯はCR充填されているが、歯質の方が欠けてしまった。
かなり深い虫歯なのだが、無麻酔で治療した。その方が上手くいく。痛いところは削る必要のない健全歯質だからだ。健全歯質だけを残せば歯面はスムーズではなくなるが、これはCRでの再建には好都合だ。CRが脱離しにくくなりインレーよりもはるかに長もちする。
いつものようにα-TCPセメントで覆罩して、象牙質の再結晶化を促進させる。
では時系列でどうぞ