21歳女性、右上2、隣接面カリエス
前回のつづき
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202108290000/
前歯部の隣接面カリエスがなぜできるかというと、
唾液量が少なく、その緩衝能(酸を中和する能力)が低い、
あまり喋ったり食べたりしない(唾液が回らない)、
逆に飲食の頻度が高い(酸産生菌による酸の代謝)、
その部位の酸素濃度が低い(酸素濃度差による腐食電池の形成)、
例えば口唇をきつく閉じているなど。
この子の場合、虫歯菌は少ないが、唾液が少なくの緩衝能が低く口腔内がいつも酸性に保たれやすいように思える。
また口唇をきつく閉じているそうなので、前歯の酸素濃度が低くなりやすく酸素濃度差腐食は起こりやすいと思われる。
これが4年前の画像。この時から隣接面カリエスの萌芽があった。
これは4年後の画像
レントゲン写真では象牙質まで進行してしまっている。左上1にもC2があるが今回は予防治療することにして介入していない。
右上2は介入してCR充填することにしたが、ダイアモンドバーの先端の直径が1mmなので、これ以下の切削量に抑えることはできない。さらに隣の歯を切削バーで傷つけないようにするのが難しい。
では時系列でどうぞ