前回のつづきで、
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202109200000/
リンクを全部遡って見ていただかないと意味不明だ。
今回はこのシリーズの最後で、黒変している虫歯は必ずしもひどい虫歯ではなく、むしろ問題がないことが多いという症例。
黒い物質は硫酸鉛還元細菌の代謝産物FeS(硫化鉄)で、この物質はイオン伝導を妨げるバリアーの役目を果たすので、虫歯の進行は抑えられる。
だからこの黒色色素を除去しようと思う必要はない。むしろ虫歯が進行しないのだからよかったと思っても良い。
この細菌は虫歯菌というより代謝過程でHS(硫化水素)等も発生させるので、口臭の原因菌とも言える。
今回は虫歯の進行程度をダイアグノデントで計測したので、参考にしてほしい。
虫歯はピンク系の色を出す蛍光物質なので、レーザー光を虫歯に照射すると出す固有の波長の光の強度を計測して虫歯の進行度を測る仕組みだ。
DD10〜29が象牙質に達していないC1、
DD30〜は象牙質に達しているC2、
DD50〜で歯科医師の判断に基づき削って充填する等の処置をしても良いということになっている。
DD99というのが計測の上限だ。
いずれもC1で、最大のところでもDD22だった。むしろ黒くなっている歯の方が数値は低い。
よって充填等の処置は差し控える。
飲食後、就寝前の重曹うがいで予防管理してください。
画像に数値を書き込んでいる。画像は鏡像なので左右が逆になっている。