40代女性、右上6、インレー交換
右上7を抜歯再植したようで、生着後連結固定するための前準備として右上6のインレーをCRに交換する。
インレーやクラウンなどセメント合着するタイプの修復物は数年もすれば、セメントの接着性は失われていることが多い。
それでも2次カリエスになっていないことも多く、その理由は現代歯科医学では明らかになっていない。
虫歯とは歯牙の主成分のハイドロキシアパタイト(H+:水素イオン:プロトンを伝導するイオン伝導セラミックスのカテゴリーに属している)を外部からの起電力によりプロトンが歯牙の表面を通り抜ける時にCa:カルシウムと電子を奪いH2となり、CaはCa2+となり外部に溶出しハイドロキシアパタイトは崩壊するということだ。
虫歯を防ぐには
1、プロトンを発生させない(中性〜アルカリ性に保つ)
2、プロトンを移動させない(歯面内外に起電力を発生させない)
3、プロトン伝導を妨げる(イオン伝導性のない物質で歯面を覆う)
4、亜鉛等の歯質よりイオン化傾向の高い物質を歯面に塗る(カソード防食)
5、ハロゲン族(フッ素等)を避ける
など、ということにはすぐに気が付くと思う。
そのプロトン伝導を妨げる物質がセメントだったり、フルオロアパタイトだったり、硫酸塩還元細菌の代謝産物のFeS:硫化鉄だったりするわけだ。これはよく見ていただければ分かると思うが、隙間に付着している黒色物質がFeSだ。
では時系列でどうぞ