30代女性、左上5678、金属アレルギー
手足などに湿疹というか水泡というかができて、歩くのも痛くて困る。
金属アレルギーの方はそれほど多くはないが近年増えている印象がある。
金属を使っている先生は対応できないので、他院に転院となるが、セラミックス類はアレルギーは少ないとはいえ、ガッツリ削ることになる。それもどうかと思うので、うちではCRやハイブリッド系の素材を使うことにしているが、その成分の70%はセラミックスだが、30%はレジン(樹脂)だ。レジンにアレルギーのある人には今の所遭遇していないが、あり得ると思う。
そもそも虫歯は自然には治らないので、削って修復するという発想自体が誤っている。
虫歯は金属のサビと同じカテゴリーの現象なので、それさえわかれば予防は簡単にできる。
虫歯の成因すら分かっていない現状で予防などできるはずがない。
今日はCRで欠損部位を修復する前に既存の金属インレーを除去する過程を特集するつもりなのだが、多くの歯科医師は除去用のカーバイトバーと言って直径0.5〜0.7mm程の炭素鋼製の切削器具を使って除去する。この時どうしても歯質が削れてしまう。なぜならメタルインレーと歯質の間にバーを入れるのだが、金属より歯質の方が削れやすいからだ。金属の周辺に沿って歯質を削りながら切削バーが移動していくというイメージを持ってもらうと分かりやすいと思う。
うちでは金属だけを削って歯質は極力削らないように細心の注意を払ってはいるが、完全ではない。
金属マージン部分は歯質を削らないようにできても金属の厚さは見た目では判らないからだ。
除去にかかる時間の方が充填による再建にかかる時間の方が多いほどなので、このようなことがどこの歯科医院でも行われているわけではないことは知っておかねばならない。
では時系列でどうぞ