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I歯科医院の高楊枝通信。

2022/01/21
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カテゴリ:虫歯の電気化学説
前回のつづき

https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202201200001/





虫歯の成因に関しては現代歯科医学では全く解っていません。予防歯科の本を読んでも酸性環境で虫歯は進行するとは書いてあっても、酸で溶けるとは書いていなかったと思います。実際に歯が溶けるような強い酸性環境は歯が溶ける前に口腔粘膜が溶けるでしょう。前回お酢を数日間口に含み続けることなど、考えただけでも恐ろしい、無理筋な話です。

溶かすだけならpH3程度の水溶液中で電気を流せば簡単に溶けます。ところが隣接面カリエスや咬合面カリエスでさえ、実験室の試験管内での再現はできていません。これをどのように解釈すべきか?

もし再現できたらノーベル賞受賞か、その前にゴルゴに消されるかですがw

前回は酸に溶けるというよりは「酸素消費型の腐食」が虫歯の成因としてはメインだろうという話をしました。工業分野では「隙間腐食」「酸素濃度差腐食」と呼ばれるものです。

向かって右がそうで、左が単に酸に溶けるというものです。





僕はこの20年ほど予防歯科をやっていて、虫歯を見つけても極力削らず経過観察を続けていた結果、虫歯の成因は主に「咬合性外傷」だろうと思うようになりました。前のブログにはそういう症例をかなりアップしていましたが、消えてしまったので、少しずつアップし直そうとは思っています。

「咬合性外傷」とは何か?というと無意識のうちに歯に外傷性のダメージを与え続けるという「歯ぎしり」「食いしばり」「嚙み鳴らし」や不必要にカチカチと音を立てて食べたり、硬いものや弾力系の過大な咬合力を必要とする食品を好んで食べていたり、食べるだけではなく、歯を食いしばってスポーツや仕事、勉強に打ち込んでいるというのもそうです。

このような「咬合性外傷」は金属疲労のように歯に疲労が蓄積していきますので、過去にやっていたかもしれないが今はやっていません、止めたら大丈夫かというとそうはいかない。
細かい、もちろん大きなクラック(ヒビ)が歯に入り、そこから「隙間腐食」が進行していく、それに「異種金属接触腐食」が拍車をかける。

ここで虫歯の成因は2つしかないという話をしました。

https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202201190000/

1、水素イオンの存在。つまり酸性環境に歯があること
2、歯の内外に何らかの起電力が存在すること

この2つの要件を同時に満たすことだけとなる。どちらか一方だけでは虫歯にはならない。

酸性環境が必要な理由は酸に歯が溶けるということではなく、歯には酸(水素イオン)が流れるということで、さらに歯に酸(水素イオン)を流すには起電力が必要だということだ。
歯から酸が通り抜ける時に歯のカルシウムから電子を奪って歯の結晶構造を壊すのが虫歯ということになる。

その起電力が隙間腐食の原因の酸素濃度勾配(隙間の奥は酸素が少ない、外部は酸素が多い)であり、歯は他の歯や金属間との間に生じる電位差だ(ガルバニック電流)。

次回はもう少し歯に生じる隙間の話をしたい。

つづく






Last updated  2022/01/21 08:03:07 PM
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mabo400@ Re:今日の充填治療10.22(超上級編)(05/17) キムチさんへ 多分完全には戻らないと思…
キムチ@ 今日の充填治療10.22(超上級編)(05/17) mabo400先生 右下7もリンゴの芯みたいで…
Opus 0@ Re:咬合性外傷による虫歯5(05/16) >天然歯の場合は象牙質とエナメル質の…
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キムチ@ 今日の充填治療10.21(超上級編)(05/14) mabo400 先生 初診時の状態ひどいですね(…

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