30代女性、右下3、近心カリエス
前回のつづき
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202208200000/
実はこちらの方が主訴だったのだが、4年前はなかった、あったとしてもそれほどでもない虫歯が4年で大きくなってしまった。通常成人の場合、4年でこんなになることはない。
咬合性外傷の他に別の要因があるのではないかと思って訊いてみると。
黒砂糖を摂るようになったというのだ。慢性的な疲労感やアトピーに悩まされていたのだが、糖質を摂ることによって改善するというのだ。そういうことを提唱している先生がいらっしゃるということだった。
砂糖は蔗糖とか呼ばれる果糖とブドウ糖が結合した2糖類で、なぜがウ蝕原性が非常に高い。要するに虫歯になりやすいということだ。多分虫歯菌の親玉のミュータンス菌が好む糖質だからだろうと思う。
ミュータンス菌は蔗糖をデキストランというネバネバ物質に変え、それで歯面に張り付いている。そしてそれが彼らの食べ物なのだ。さらに別の細菌がそれを足がかりにて繁殖する。そればいわゆる歯垢とかプラークと呼ばれているものだ。その直下で虫歯が進行する。
酸素濃度差腐食の一形態だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200801260000/
砂糖(蔗糖)は長鎖の糖質のでんぷんの20倍虫歯になりやすく、他の単糖類や2糖類の2〜4倍虫歯になりやすい。
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200901150001/
糖質を摂りたいのなら、ブドウ糖と果糖の混合物である蜂蜜の方が虫歯になりにくいだろう。
4年前の画像
今回の画像。虫歯ができている。次回は大きくなりすぎている右下3の治療の予定。
つづく