2024/04/15(月)10:19
音の良いレコードシリーズ29
SACDのハイブリッド版のグレン・グールドのバッハ全集
グールドはピアノを弾きながら歌うので有名なんだが、それをノイズとみなす人がいるのか、この全集ではかなり消してある。音質はそれほど損なわれていないのだが、グールドの歌が聴きたい人にはお薦めできない。音質は既存の盤に比べてむしろ向上しているように聴こえる。
しかし僕はグールドの声を聴きたい方なので、かなりがっかりした。ソニーには音質を損なわずに声だけ消す技術を誇る向きもあるように見受けられるが、余計なお世話だ。
グールドの歌声は音痴ではないので、それほど試聴には邪魔にならない。むしろ音響装置の分解能の評価に使える。
グールドの声がちゃんと聴き取れる装置は合格というわけだ。
たぶんほとんどのオーディオシステムでは分解能が悪く、ちゃんと聴き取れないのでノイズと決めつけているのだろう。
ゴルトベルク変奏曲はある伯爵の不眠症対策に作曲されたという伝説が残っているのだが、僕が死んだ時のお別れのコンサートで田中正也氏が演奏してくれることになっている。バッハの最高傑作と言っても良いだろう。グールドのゴルトベルクは数枚のCD、LPレコード、2種類のSACDを持っているので全部聴いてみた。と言ってもオリジナル音源はSONY PCM-F1(PCM-1610?)による1981年のデジタル録音のようだが、アナログテープのパラ録りもあるのだろうか?
今はHS-400の定電流マルチアンプ駆動で試聴中