前回までは切削機器のDIYをするにはどうするのか?という話をしてきたが、DIY機器では厚労省の認可が受けられないので、少なくとも保険診療には使えないと思う。日本の保険診療の診療報酬は諸外国に比べると為替レートで1/10、購買力平価では1/20と日本は無茶苦茶な貧乏国なので、最初からできないし、してはいけない。食べてはいけないからだ。ではどうやって食べているのか、想像できるだろう。業界では綺麗事は通用しない。日本の歯科医療は業界・国ぐるみのブラックな世界なのだ。
ま、そういうことなのだが、保険診療報酬が安いということは歯学部では教えない。卒後に就職して初めて気がつくのだが後の祭りなのだ。
・・後は感染対策なのだが、一般の歯科治療ではOpe室とは異なり完全滅菌というよりは水平感染を防ぐことに注力することが必要だ。Ope室でも似たようなものではあるのだが。
機械の治療中に触るところはカバーやスリーブを掛けて手が直接触れないようにする。
できるだけディスポーザブル製品を使うのだが、患者に接触するタービン類はEOGガス滅菌をするべきだ。やはり125℃のオートクレーブでは機械の寿命が短くなる。昔はEOGだけボンベで買えて、ビニール袋に滅菌物を入れてガスを注入するだけというのもあったが、今は入手が厳しくなっている。60万円程するが専用の機械を買うしかない。また屋外に設置しないと漏洩検査を半年ごとにしないといけないとか余計なお金がかかる。講習を受けてのライセンス取得も必要だが、仕方がない。