閲覧注意!
現在90歳、咬合崩壊
しばらく入院されていたそうで、「母が虫歯だらけになった、、どうしましょう!」と娘さんから電話!
入院すると急激に虫歯になる。一番の原因は喋らなくなるからだ。口腔内は酸素不足になり、唾液は少なくなる、満足に歯を磨くこともできなくなる。
前回のつづき
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202504160000/
3回くらいで咬合崩壊した歯を何とか再建・修復したいと思うのだが、通常治療では完全に不可能だ。
こんな患者に来られてもほとんどの歯医者は手も足も出ないと思う。
やはりCR修復(ダイレクトボンディング)の出番だ。
超高齢化や病気で虫歯が進み咬合崩壊してしまった時、患者の体力を考慮して時間や回数をかけることができない場合にはCR修復(ダイレクトボンディング)が威力を発揮する。
CRは歯質が残っていないとあまり持たないとか思われているかもしれないが、そんなことはない。
ボンディング材の性能は良くなっているので、
残根上のCR再建でも何年も持つ。
やった経験がない、外注ばかりで歯の形を憶えていなので口腔内で一から歯を作れない、つまり歯冠修復の技術がない歯医者がそんなことを言っているだけだ。
初診時の1回目は一番ひどい右上から始めるので一挙に5本の再建から始める。
実際の処置には患者と術者の体力の限界があるので超絶スピードで進めるしかないので、綺麗さとか解剖学的な形態とかには拘れない。歯質を覆って虫歯を防ぐということに注力する。
では時系列でどうぞ
ボンディング材の性能を最大限に引き出すために、接着マージン部分は軟化象牙質は除去して新鮮歯質を確保する。
麻酔は要らない。2次象牙質ができているので、痛くないからだ。失活していても気にしなくても良い。3MIX+α-TCPを入れるだけで、何も問題は起こらない。
接着マージン以外の虫歯は追求すると露髄したり面倒なので、残った軟化象牙質部分や根管が開いている部分に3MIX+α-TCPのクエン酸練りを貼付する。
CRでカバーして今日は終わる。全ての歯のカバーが終わったら、CRで歯冠修復して咬合関係を整える予定。
つづく。多分。